国内初体外受精の鈴木雅洲氏死去 94歳
国内初の体外受精に成功した東北大名誉教授の鈴木雅洲(すずき・まさくに)氏が23日午後6時8分、膵臓(すいぞう)がんのため、宮城県岩沼市のスズキ記念病院で死去した。94歳。仙台市出身。自宅は仙台市青葉区八幡。葬儀・告別式は近親者のみで執り行う。喪主は娘の克子(よしこ)さん。
東京帝大医学部卒。1961年、米ウースター生殖内分泌学研究所留学。新潟大教授を経て70年、東北大医学部教授。
83年、東北大医学部付属病院で国内初となる体外受精・胚(はい)移植による妊娠、出産に成功した。
東北大退官後の86年に岩沼市に民間初の生殖医療専門病院となるスズキ病院を開設。92年には国内初の「顕微授精」による妊娠出産に成功した。
日本産科婦人科学会や日本不妊学会などの名誉会員。ことし6月、優れた業績を修めた研究者に贈られる日本学士院賞を受賞した。
2015年11月24日火曜日