2015年11月24日(火)

クックパッドのレシピは、なぜ主婦の心を掴むか

PRESIDENT 2015年11月30日号

著者
栗木 契 くりき・けい
神戸大学大学院経営学研究科教授

栗木 契1966年、米・フィラデルフィア生まれ。神戸大学経営学部卒業、神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了。2012年より現職。著書に『ビジョナリー・マーケティング-Think Differentな会社たち』(共著)、『マーケティング・コンセプトを問い直す-状況の思考による顧客志向』などがある。

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神戸大学大学院経営学研究科教授 栗木 契=文 図版作成=大橋昭一
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秋が深まる11月。生活の冬支度とともに、風邪対策が気になりだす。食事は健康の源。皆さんのパートナー、子どもたち、あるいは自身が、「風邪かな?」と思ったときの定番の料理は何だろうか。

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表1 クックパッドに投稿されたレシピ数/表2 クックパッド業績の推移(単体)

クックパッドは、国内で最大の料理レシピの投稿・検索サイト。ここでは例年11月に入ると、「風邪」というキーワードでの検索が急上昇するという。昨年11月に、その「風邪」と組み合わせられた料理の第1位は「おかゆ」。以下「うどん」「雑炊」「スープ」と続く(食の検索データサービス「たべみる」調べ)。

クックパッドの現在のレシピ数は210万品を超え、日々増加し続けている(表1参照)。インターネットの黎明期から、「毎日の料理を楽しみにすることで、心からの笑顔を増やす」を理念にレシピ・サイトの運営を行ってきた。とはいえ、その事業の飛躍は遅れてやってくる。年間の売り上げが、2005年4月期の1億円そこそこから、現在60億円を突破(表2参照)するに至ったクックパッドに、いったい何が起こったのか。

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