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【話の肖像画】ケント・ギルバート(1) 「無責任な自称・保守は極左のことを笑えない」

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【話の肖像画】
ケント・ギルバート(1) 「無責任な自称・保守は極左のことを笑えない」

来日したきっかけは教会のインスピレーション。米カリフォルニア州弁護士でタレントのケント・ギルバートさん=10月22日、東京都千代田区(荻窪佳撮影)

 僕はメディアに出る側の人間だけど、メディアに対する不満もあります。それは嘘と偏向とタブーが多いこと。大手メディアの情報だからとうのみにしたり、日本は平和だからと油断したりしている人は、この問題の深刻さに気づいていない。そういう不満や、これは絶対に違うよということを言い始めたら、世間がビックリしたみたいですね。

 僕は保守といわれるけど、自分が真ん中、中道だと思っています。左でもなければ右でもない。真実を知りたいだけです。正しいファクト(事実)に基づいて判断して、結果が左なら左、右なら右で構わないんですよ。ただ、日本の左は感情論ばかりで事実の裏付けがないから支持できないだけです。

 歴史問題で発言するようになって、いろんな人たちとの交流が始まりましたが、保守だから良いというわけでもないし、左だから悪いわけでもありません。左か右かではなく、メディアリテラシーの問題です。偽情報を確かめもせず、脊髄反射で拡散する無責任な自称「保守」は極左のことを笑えません。

(聞き手 田北真樹子)

 ◇ 

《略歴》 昭和27(1952)年、米国アイダホ州生まれ、ユタ州育ち。46年、大学在学中に19歳で初来日。55年、大学院を修了して法学博士号、経営学修士号、弁護士資格を取得後、東京の大手国際法律事務所に就職。58年、テレビ番組「世界まるごとHOWマッチ」にレギュラー出演し、一躍人気タレントとなる。近年は企業経営や講演活動、執筆などを行う。近著に「まだGHQの洗脳に縛られている日本人」(PHP研究所)、「素晴らしい国・日本に告ぐ」(青林堂)、「日本の自立」(イースト・プレス)などがある。

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