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韓国渡航前に知っておくべき『海洋へのゴミ投棄と食品汚染問題』
著者: あせちるこりんさん
『ズワイガニ』には海洋汚染による重金属被害の危険性がある?
韓国旅行やグルメと言うと、現在も日本人に非常に人気で、『美食ツアー』など韓国料理を堪能できるツアーなども数多く存在します。しかし食べる際に気をつけたいのが『海産物』に関してです。特に、ズワイガニに関しては海洋汚染の影響で、検査の結果カドミウム含有量が基準値の3倍であったという報告があります。韓国では、産業廃水や排泄物などの『海洋投棄』が合法化されており、年間約462万トンのゴミが海洋投棄されているという報告があります。1993年には、海洋汚染を防ぐための国際協定『ロンドン条約』に韓国も加入していますが、未だゴミの海洋投棄率は70%程度と言われており(日本は0.2%程度)、加盟国の86か国中韓国のみが海洋投棄を行っている現状です。
ゴミ投棄指定区域で調査された海産物からは上記の例のように重金属汚染や、また人や動物などの排泄物投棄によるノロウイルスや寄生虫被害も多く報告されているので、注意が必要です。
『廃棄物海洋投棄区域』には、日本の経済水域も含まれている
韓国において、海洋投棄が認められている背景には、下水処理施設が足りていないことが原因であると言われています。『廃棄物海洋投棄区域』と呼ばれる海域に【産業廃水、糞尿、汚泥、家畜糞尿、生ごみなど】を投棄しても可とする法律が1993年韓国政府によって正式に認められています。コンテナ船に積まれて全3カ所の区域に投棄されます。
<場所の詳細>
◇慶北(キョンブク)、浦項(ポハン)から東北側に125km離れた『東海・丙』海域。海洋投棄の約60%を占める。
◇全北(チョンブク)、群山(クンサン)から西側200km地点の『西海・丙』海域。海洋投棄の約27%を占める。
◇蔚山(ウルサン)から東南側で63km離れた『東海・丁』海域。海洋投棄の約13%を占める。
(※韓国政府は東海域(日本海)での赤カニ漁を汚染のため禁止している。廃棄物海洋投棄地域には、日本の排他的経済水域の一部が含まれている。)
<廃棄物の堆積量>
15tトラックで約157万台分のゴミ(2352万トン)が海底に沈んでおり、又海中を漂っているとされている。
⇒今すぐ廃棄物の海洋投棄を中止しても、元の状態に戻るには少なくとも100年はかかると言われている(韓国の海洋専門家による)。
<汚染の現状>
韓国海洋研究院の投機海域汚染モニタリングによると、『東海・丙』海域の53%、『西海・丙』海域の20%で汚染が深刻化されているとのことです。
⇒産業廃水は、【鉛・水銀・カドミウム・ヒ素など】の重金属が多量に含有されている。
◆重金属カドミウム(発癌物質)の検出量(2005年時点)
◇巻貝・・・20.77ppm(食品基準値2ppm⇒基準値の10倍)
◇紅ズワイガニ・・・6.4ppm(基準値の3倍)
<その後の韓国の対応とは?>
その後、2006年に韓国政府は、2012年から下水汚泥の海洋投棄を禁止するいう『廃棄物海洋投棄禁止総合対策』を発表しているが、2011年10月に下水処理施設が未整備であることから『当面、投棄を続ける』と発表している。
最後に
最初にも述べましたが、特に気をつけるべきであるのは水産物であり、外食以外にもスーパーマーケットで購入する際にも汚染の可能性はあるとのことです。韓国の安東大学環境危害研究室の調査によると、『2010年、釜山地域の大型マートに流通している水産物の重金属汚染検査が行われたところ、カニの内臓から基準値の2.72倍のカドミウムが、2011年には10倍量のカドミウムが検出された』という報告があります。土産品など、通常購入する際にも十分注意が必要です。
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(photoby:http://pixabay.com/ja/%E6%B5%B7-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%95-%E3%82%AB%E3%83%A2%E3%83%A1-%E6%B3%A2-%E3%82%B1%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%97%E6%B0%B4%E5%88%B6-%E3%82%BA%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%88%E5%B3%B6-%E6%B2%BF%E5%B2%B8%E4%BF%9D%E8%AD%B7-201211/)
本記事は、2015-11-14掲載時点の情報となります。
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