毛利甚八さん(もうり・じんぱち=漫画原作者・ライター、本名毛利卓哉〈もうり・たくや〉)が21日、食道がんで死去、57歳。葬儀は近親者で営まれた。

 長崎県佐世保市出身。日本大学芸術学部を卒業後、雑誌のライターを経て、1987年、少年事件を扱う家裁判事が主人公の漫画「家栽(かさい)の人」の原作を手がけた。その後も少年事件や裁判員制度についてメディアで積極的に発言し、非行少年の更生を支援する活動も続けた。98年にはルポ「宮本常一を歩く」を発表した。

 昨年、末期の食道がんが見つかり、先月出版した「『家栽の人』から君への遺言 佐世保高一同級生殺害事件と少年法」の中で公表していた。