[PR]

 ベルギーのミシェル首相は22日夜、緊急閣議後の記者会見で、最高度に引き上げていた首都ブリュッセルのテロ警戒レベルを、23日も維持すると発表した。同国では、パリの同時多発テロで逃走中の容疑者らの捜索が続く。テロ情報を受け、市民の安全確保を最優先したが、週明けの経済活動などに影響が出そうだ。

 ミシェル氏は会見で「パリのテロのように、複数の人物による同時多発的なテロの発生を懸念している」と指摘。「商業施設や公共交通機関などが潜在的な標的になっている」と述べ、引き続き厳重な警戒態勢をとる必要性を強調した。

 これによりブリュッセルでは23日、地下鉄全線の閉鎖が継続されるほか、小中学校などの教育機関が休校になることも決まった。

 政府の決定を受け、ブリュッセルに本部を置く欧州連合(EU)は重要度の低い会合は延期する方針。レストランや商店の多くが臨時休業するほか、一部の企業は従業員に在宅勤務をするよう命じている。国際都市ブリュッセルは拠点を置く企業も多く、影響は避けられないとみられる。

 一方、AFP通信によると、ベルギー捜査当局は22日夜、ブリュッセル中心部の複数箇所で大規模な捜索を行った。当局は、パリのテロ実行犯でベルギーに逃走したとみられるサラ・アブデスラム容疑者(26)の行方を追っている。同容疑者のほか、複数の人物が武器や爆発物を所持しているとの情報もあるが、捜索は難航している模様だ。

 ベルギー政府は捜査の進展を見極めながら、警戒レベルの引き下げ時期を判断をしていく方針だ。(ブリュッセル=高久潤、玉川透)