別宮潤一
2015年11月23日09時20分
9月の平日午前6時、東北新幹線の那須塩原駅(栃木県)。スーツ姿の男女が次々と改札を通り抜けていた。
6時11分。同駅始発の1番列車「なすの」がホームを離れた。東京駅まで69分。乗ったのは約200人だった。6時台は東京行きが5本もある。
2番列車に合わせて駅に来たのは東京都文京区の大学図書館で働く司書の男性(24)。一緒に乗った。17両のうち14両が自由席なので、席は選び放題だ。すぐ眠る人も多いが、男性は司書業務の勉強や読書の時間に充てている。「個室みたいで集中できるんです」
自宅と職場が近い「職住近接」がもてはやされているこのごろ。どうして遠距離通勤を?
青森市出身で茨城県つくば市の大学を卒業。そこで学んだ理系専門司書として働ける場所は東京にしかなかったが、都心の人混みを見て「住めない」と思ったという。
埼玉県久喜市、宇都宮市、栃木県小山市で物件を探したが、「田んぼがない風景はつらい」。インターネットで「通勤の限界地点」を検索し、那須塩原駅に決めた。駅から徒歩15分のアパートで一人暮らしをしている。
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朝日新聞社会部
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