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モンキー・パンチ氏
モンキー・パンチ氏
漫画家
北海道生まれ。高校在学中から新聞などに作品を投稿しはじめ、1965年「プレイボーイ入門」でデビューする。その後アメリカの漫画雑誌MADの影響を受け、1967年『週刊漫画アクション』(双葉社)に「ルパン三世」を連載開始。一躍人気を得る。1971年「ルパン三世」TVアニメシリーズ化開始。1981年、サンディエゴ・コミックコンベンションにてINKPOT賞受賞。1997年、文化庁メディア芸術祭マンガ・アニメーション部門審査委員も務める
 
http://www.MonkeyPunch.com
 
©MonkeyPunch・M.P.Works
日本漫画界、そしてアニメーション界の金字塔ともいえる、名作「ルパン三世」の原作者、モンキー・パンチ氏。印刷物やTVアニメーションの世界で活躍してきた氏も、数年前からWebサイト上での作品発表を始め、今回さらに新たな表現への飛躍を求めて、サイトリニューアルを行った。そしてその実現に役立ったのが、Adobe® GoLive® 5.0日本語版Adobe® LiveMotion(TM) 日本語版。貴重な原画をはじめ、Adobe LiveMotionを活用した、まったく新しいショートムービーが新生MonkeyPunch.comで楽しめる。

モンキー・パンチ氏とアドビ製品の出会い

「そもそも最初は、趣味でApple IIを使い始めた。Appleがまだ日本に本格的に入ってくる前のことです。ある時、新宿のホテルで缶詰めになって、偶然、Macintoshのデモを見たんですよ。そこでのデモが、Adobe Illustratorを使ったものだった。線は滑らかだし、正直、驚きましたね。これだったら、漫画で使える! あの時のアドビ製品と出会いから今に続いているのです」。

現在、モンキー・パンチ氏が最も頻繁に使っているソフトは、Adobe Illustrator® 9.0Adobe Photoshop® 6.0。「アドビ製品は、ペン替わりというか、要するにPhotoshop1つとっても文房具屋さんで買えるものが全部入ってる。ポスターカラーとしても、油彩としても、水彩としても使える。極端な話、紙の質まで変えられるし、もう他のものはいらないという感じですね。僕のまわりの人の話を聞いても、何か他のソフトを探して使ってみても、結局これが一番使いやすいって、みんなPhotoshopに戻っちゃうみたい(笑)」。アドビ製品は、今や完全にモンキー・パンチ氏の「道具」になっている。

LiveMotionを活用した新たなマンガ表現「Digital Comic」

モンキー・パンチ氏が「Digital Comic」と呼ぶショートムービーは、Adobe LiveMotionを利用して、動きやサウンドなどさまざまな効果を組み合わせた、Web上で見せる新たなマンガ表現だ。単にPCやデジタルツール上で読むことのできる、従来からある静止した漫画ではなく、ページをめくるたびにキャラクターが生き生きと動き出すのだ。これまでにさまざまな漫画サイトを見てきたそうだが、ネット上での漫画の多くはナンセンス系で、4コマ漫画的なものが多いようだ。氏は、これまでの作品も含めて、それとは違ったもう少しリアルな劇画を展開してみたいと語った。

「それには、ルパンという素材が一番ふさわしいと思っています。将来的には動きなども、できればTVアニメーションよりカッコ良くしてみたい。そういったことを実現させていくためにも、GoLiveやLiveMotionを使ってみようと思ったんです。ただこれはあくまで、大規模なアニメ制作とか、プロダクションレベルのシステムではなく、個人でやれる範囲内の話です。というのも、これからはブロードバンド時代。Web上でのアニメーションの動きも、動画主流になり、これまでTVなどで観ていたものと変わらなくなってくるはずだから」。

実際にAdobe LiveMotionでデジタルコミック制作を手がけた、ピー・アール・オー社の下山氏が話を受け、「LiveMotionは、誰でも自由に、軽く使えますね。しかもアニメーションの動きに合わせてサウンドをつけることも容易。PhotoshopやIllustratorなどで作成したデータを、そのまま持ってこれて連携が完璧にとれる点もメリット」とつけ加えると、モンキー・パンチ氏も「Photoshopでいい感じで描いたものを、描いたままのテイストを損なわずにLiveMotionに持っていき、驚くほど簡単に動かせるところは、実に大きな魅力」と語った。現在、モンキー・パンチ氏のWebサイト上では、LiveMotionを使って制作したデジタルコミック「一宿一飯」という作品を公開中だ。

Digital Comic
モンキー・パンチ氏が描いたオリジナルの漫画に触れられる、MonkeyPunch.com。デジタルコミック「一宿一飯」では、ユニークなショートストーリーアニメーションが楽しめる。現在6話まで予定されており、毎月1話掲載されていく
©MonkeyPunch・M.P.Works
 
 
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