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【ASEAN首脳会議】日中、仁義なき100億ドル融資合戦 表明は数時間後…中国、対抗意識むき出し

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【ASEAN首脳会議】
日中、仁義なき100億ドル融資合戦 表明は数時間後…中国、対抗意識むき出し

 【クアラルンプール=川越一】中国が東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国のインフラ設備に対し、100億ドル(約1兆2千億円)の融資を行うことが22日、明らかになった。中国国営新華社通信によると、クアラルンプールで21日午後行われたASEAN首脳との会合で、李克強首相が表明した。同日午前には、安倍晋三首相が同じ100億ドルの協調融資を表明したばかり。日本への対抗意識を隠せない。

     

 李氏は「アジアインフラ投資銀行(AIIB)やシルクロード基金、中国-ASEAN投資協力基金などのプラットホームの機能を、十分に発揮しなければならない」とした上で、年末に6億人の経済圏「ASEAN共同体」を発足させるASEAN域内のインフラ設備に、積極的に関わっていく方針を示した。

 一方、安倍首相は、クアラルンプールで行われたビジネス投資サミットに出席し、李首相よりも数時間早く、融資を表明した。日本主導のアジア開発銀行(ADB)と連携して、ASEAN域内のインフラ案件受注を促進する狙いが指摘されている。

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