・「今何時ちょっと待ってて」もうすぐ師走。
クリスマスに忘年会カラオケに行く機会も増えますよね。
でも人前で上手に歌えない人って結構いるんじゃないかな?今回そんなお悩みを送ってくれたのが…
(松嶋)何でやの?歌って面白いやん。
ところが今の渡辺さんには人前で歌いたいと強く願う理由があります。
渡辺さんは薬剤師。
4月から勤務しているのは子どもを対象に高度な医療を行っている病院です。
手術で使う薬を管理する渡辺さんは親も入れない手術室で子どもが泣いているのを何度も見てきました。
そんな時に子どもの好きな歌を歌ってあげられたらと考えているのです。
でも…。
・「あるこうあるこうわたしはげんき」オンチだから歌いたくても歌えないと渡辺さんは悩んでいるのです。
そのお悩み承ります。
こんがらがった毎日を解きほぐそう。
(三宅)これは多分テレビをご覧の皆さんもですね俺もカラオケは苦手だなと思ってる人はたくさんいらっしゃると思いますけどね。
でも多少オンチな人がカラオケ歌ってくれる事によって盛り上がれるんやけどね。
何それ?カラオケがうまくない人を見ながら自分が優越感に浸って盛り上がってるっていう?違う。
もうほんま面白いなみたいな。
いやいや言ってる事は同じような気がするけどな。
今回お悩みに答えて下さるきわめびと音楽教育家の海沼実さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
私より上の年齢の方だったら一度は海沼さんの歌声というのを耳にした事あると思うのでこちらご覧下さい。
「ヤン坊・マー坊天気予報」。
この歌のマー坊役が当時10歳の海沼実さんです。
幼い頃から活躍。
アニメソングやCMソングを100曲近く歌ってきました。
・「芯まで沁みます秋の雨」海沼さんのレッスンを受けているのは全国各地から集まる音楽教室の指導者たち。
海沼さんは今は音楽の先生の先生なんです。
そんな海沼さんのモットーは・「オンチなんてないさ」
(松嶋)うまいやん。
・「オンチなんてうそさ」です!今の元歌は何だ?アハハハハハ!あれ?元歌に気付いてもらえませんでした?音程とれない人オンチっていうのは実はすぐ見抜けちゃうんですよね海沼さん。
もう二三言お話しすればこの人がオンチかどうかは。
今日まだスタジオに入ってからはスタッフの方も含めて僕オンチな方にはお会いしてないです。
あら。
オンチやって私。
まあまあ笑われんで。
私笑われる。
ほんまほんま。
その方がうれしいくせに。
そうなの。
アハハハ!では現場検証です。
(2人)初めまして。
渡辺といいます。
少ししゃべっただけで海沼さんは渡辺さんの音楽的素質を見抜きました。
会話で声の高さを自然に上げ下げできていれば歌も正しい高さの声で歌えるはず。
そこで音程チェックです。
(ピアノの音)あ〜。
ですよね。
そしたらじゃあ今度…。
(ピアノの音)あ〜。
いいですね。
(ピアノの音)渡辺さん正しい高さの音を声に出しています。
それなのに…。
どうですか?でも今鳴ってる音を目指して声出した時にほぼほぼそれがきちっとそろった音が出ていますよね。
そうなってると思いますよ。
いくら音程がとれていると言っても渡辺さんは信じようとはしません。
そうなんですかね?渡辺さんはなぜここまで自分がオンチだと思い込んでしまったのでしょうか。
最初のきっかけは小学生の時でした。
これは年代物のカラオケマシン!あ〜あ〜あ〜あ〜。
マイクを通した自分の声が気持ち悪いと感じ以来人前で歌えなくなってしまいました。
うそ〜!音楽の授業ではテストの時以外は口パクをして歌ったふり。
友人たちとカラオケに行ってもタンバリン係に徹しました。
なのに職場の飲み会で無理やり歌わされた事がありました。
うまく歌えず傷つきカラオケからはずっと遠ざかっています。
人前で歌う事のハードルはとても高そうですが…。
海沼さん断る隙も与えず強引に準備を進めます。
さんはい。
・「あるこうあるこう」13年間人前で歌う事を避けてきた男が歌いだしちゃいました。
・「どんどんいこう」13年間歌わなかった人が何分ぐらいで歌っちゃったんですかね?数分ちょっとお話をさせて頂いて。
でも本人がやっぱり歌いたいなっていう気持ちがあったので逆にちょっと背中をぽんと押してあげたらすぐ歌いだしてくれたので。
声も悪くないよね?声いい声じゃないですか?いい声だと思いますね。
本人にもそう言ったんですけど本人は「いやいやいやいや」っておっしゃって受け入れてくれないんです。
トラウマと何かコンプレックスというか。
あっ来た!来たよこの番組の。
ジャ〜ン!こちらコンプレックスです。
(三宅)これコンプレックス?これご覧になると大した事なさそうに見えるんですけど実際触ると結構痛いです。
なので「こんなの平気だよ」ってこうやられると心の中はものすごくご本人はずたずたに傷ついてしまうので。
なのでできるだけここには本当は触れないであげたいんですね。
どうするんだろうねこれね?これ全く見当がつかない。
海沼さんは次々とテクニックを繰り出します。
じゃあこの3つのところは特に力強く特に伝えようと。
例えば声を大きくするんでもいいですし。
2つ目は歌だけでなく身ぶり手ぶりでも表現する。
3つ目は目を大きく開いて表情豊かに歌う。
海沼さんは歌声そのものをなおす指導は一切行いませんでした。
例えば歌詞をすごく意識して歌ったり伝えたいっていう気持ちが強くなったりそれから何か身ぶり手ぶりをしたりっていう方に意識が行くと…・「あるこうあるこう」コンプレックス以外の部分を練習させてコンプレックスを相対的に小さくするのが海沼さんのねらいです。
・「どんどんいこう」更に音を外しても目立ちにくくするウラわざも授けました。
渡辺さんにはいつも出しにくい高い音があります。
・「いっぽんみちに」
(ピアノ)ここね。
この部分がうまく歌えません。
「トトロ」やったっけ?これ。
「トトロ」。
・「たんけんしよう〜」って歌うとすごくずれて聞こえるでしょ。
・「たんけんしよう〜」今「けん」の音は今外しましたけどそんなに気にならないですよね。
そうですね。
は〜!つまり間違った音程でゆっくり伸ばしながら歌うと…。
(伸びた音程のピアノ)違う!間違いが目立ちます。
しかし短く区切って歌うと…。
(はずみをつけたピアノ)こんなもんかなと思うな。
ほんまやね不思議!間違いが目立たなくなるのです。
・「きつねもたぬきもでておいで」元気に!・「たんけんしようはやしのおくまで」渡辺さん何だか自信がついてきたみたい。
すごい。
そんなもんなんやね。
このコンプレックスを取り除くんじゃなくてそれ以外の部分に自信を持たせる。
そうですね。
これはさすがですね。
このコンプレックスだったところにさっき海沼さんは歌詞を強調してみようと。
次には身ぶり手ぶりでやってみよう。
そして最後は表情。
(松嶋)う〜んなるほど。
ほらイガイガしてたのが…。
(松嶋)きれいなボールに。
なんぼでも触れるね。
これでコンプレックスが見えないと。
このコンプレックス自分でも見えなくなってるのがいいよね。
プロの歌手なんかはでも…うまいですよ。
もともとうまいですけどやっぱり衣装だったりとか…。
そうですねすごくそこには力を。
踊りだったりとかも。
小林幸子さんなんてあんなでかい衣装を作っちゃうんだから。
本当に歌の声がいいとか音程がいいとかそこにすごくこだわって難しくしてる人多いんですがちょっと真面目に考え過ぎじゃないかなって思います。
人前で歌を歌ってみたくなったと言った渡辺さん。
どうどう?なんとお友達を誘ってカラオケに行く事にしたんです。
(三宅)やるね〜。
(渡辺)あっなおりん。
お〜お疲れ!久しぶり。
極意伝授から10日余り。
渡辺さんは大学時代の友人を自らカラオケに誘いました。
友人たちにしてみれば渡辺さんとのカラオケはちょっとした事件なんです。
・「古い遊園地の観覧車から」まずはトップバッター。
おっいい顔で聴いてますね。
ね〜。
(拍手)
(笑い声)・「彩やかな風に誘われても」次がいよいよ渡辺さんの番。
操作のしかたが分からないのはご愛敬。
でもここで「となりのトトロ」の歌を歌うつもり?選曲って聴く人があんまり知らない曲選ぶと…。
実は海沼さん選曲でみんなを納得させるテクニックも伝授していたのです。
え〜っといきものがかりの・「“ありがとう”って伝えたくて」それはハードル高いし…。
そう思いますよね。
そういう曲で多分練習した方が…。
渡辺さんこの曲を4日間必死に練習しました。
ハハハハ!そして究極のアドバイスを授かったのです。
・「ほらこの声を」見てるこっちがドキドキしちゃう。
・「“ありがとう”って伝えたくて」・「あなたを見つめるけど」・「繋がれた右手は誰よりも優しく」・「ほらこの声を受けとめている」しめの表情。
長年人前で歌えなかった渡辺さん。
今堂々と歌い上げています。
・「信じたこの道を確かめていくように」・「今ゆっくりと歩いていこう」今日はありがとうございました。
(拍手)へえ〜!そっかすごいね。
ねえ。
「トトロ」じゃなくてよかったね。
「トトロ」も面白かったと思うけどね。
これは選曲が大事なんですね。
そうですね。
すごくご本人が内向きに気持ちがぐ〜ってどうしても歌えないってなっちゃうところがあったので外にメッセージ性のある歌の方がいいかなと。
歌詞の内容がね。
そうすると「ありがとう」だと本当に日頃から使い慣れてる言葉なので割と入りやすいかなと思って。
そしてしめのラーメン。
ラーメンちゃう!しめの表情!しめの表情なんてもう結構プロっぽいアドバイスですよこれ。
歌手の方は皆さんやってらっしゃる事なので。
でもこれずっとこれから歌をやっていけばどんどんもっとうまくなる可能性があるって事ですよね?周りにつく部分がどんどん大きくなると最終的にはもともとあったコンプレックスはもうほとんど自分でも見えないぐらいちっちゃな粒になってしまうので。
マイク離せへんタイプになってね。
そうですね最終的には。
でももともとは渡辺さんは職場の子どもたちに歌ってあげたいと。
そこで渡辺さんと電話がつながっています。
もしもし渡辺さん?・あっもしもし渡辺です。
どうも三宅です。
どうでしたか?歌ってみて。
(笑い声)
(松嶋)すてきええ事や。
もう病院にいる子どもたちに歌ってあげる事はできる自信がつきましたよね?・実はですね残念ですけれども…渡辺さん。
・はい。
(三宅)持ち歌っていうのはまだ早すぎませんか?そうか。
ある程度子どものね流行ってすごい早いから。
・そうなんですよ。
ねっ!子どもたちが喜んでくれる事が大事なのでもちろん選曲もそうですけどもできれば目を見ながら歌ってあげたりとかするとより子どもたちって目をじっと見てニコニコ歌われるとどんな歌でもじ〜ってしばらくは聴いてくれると思うので。
頑張って下さい渡辺さん。
ありがとうございました。
・どうもありがとうございました。
これはいけそうだね。
持ち歌って。
持ち歌って言ってたもん。
まだちょっと持ち歌少なくてねみたいな。
じゃあこのあと行きますかちょっと軽くねカラオケ。
行っちゃいますか。
行こう行こう行こう!一番大事なのはしめの表情。
これ重点的に。
(松嶋)分かりました。
その練習を。
しめの表情。
2015/11/21(土) 09:30〜09:55
NHK総合1・神戸
助けて!きわめびと「オンチをなおしたい」[字]
もうすぐ師走。忘年会などカラオケに行く機会も増えますね。でも、オンチだからと人前で歌うのが苦手な人も多いのではないでしょうか。今回はそんなお悩みに向き合います。
詳細情報
番組内容
もうすぐ師走。カラオケに行く機会も増えますね。でも、オンチだからと人前で歌うのが苦手な人も多いのではないでしょうか。今回お悩みを寄せてくれたのは、コンプレックスでもう13年も人前で歌をうたっていない男性。対するきわめびとは、音楽教育家の海沼実さん。今回の男性も含め、歌が苦手な人の多くは、本当はオンチではないといいます。そして上達への極意は、目からウロコの「コンプレックスへの対処法」にありました。
出演者
【司会】三宅裕司,松嶋尚美,一柳亜矢子,【出演】きわめびと・音楽教育家…海沼実,【語り】本上まなみ
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
バラエティ – トークバラエティ
ドキュメンタリー/教養 – その他
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