テロ事件の発生から、20日で1週間。
死亡した首謀者と見られる男が、事件当時、現場にいた可能性が出ています。
小笠原諸島の西之島は、噴火の確認からきょうで2年。
島の面積は12倍に拡大し、なお活発な活動が続いています。
こんばんは。
ニュース7です。
現地時間の今月13日に起きた、フランスの同時テロ事件。
現地は今、20日の午前11時過ぎ、事件発生から1週間となり、犠牲者を追悼しようと、現場には多くの人が訪れています。
今回の事件では、フランス当局のテロ対策の不備も明らかになり、EU・ヨーロッパ連合は、先ほどから緊急の内相会合を開いて、テロ対策の強化について話し合っています。
事件現場の一つで、最も多くの人が犠牲になった、パリ中心部のコンサートホールの近くです。
降りしきる雨の中、市民が花を手向けたり、ろうそくに火をともしたりしていました。
事件は、街に多くの人が出ていた金曜日の夜に起きました。
銃撃を受けたバーの防犯カメラが、その瞬間を捉えていました。
店内にあった3台のカメラが捉えていた映像。
その1つ、画面の左上には、銃を構えた男の姿が映っています。
このあと、男はいったん映像から消えました。
店から立ち去ったかのように見えましたが。
男が画面から消えて、およそ15秒。
再び男の姿が。
店の入り口近くでかがんでいる客に、銃を向けたように見えますが、発砲せずに立ち去ります。
映像を公開したイギリスの新聞は、男の銃が故障していたため、銃を撃つことができなかったと説明しています。
合わせて8か所で起きた同時テロ事件では、これまでに129人が死亡し、フランスで戦後最悪のテロ事件となりました。
事件の首謀者と見られる、モロッコ系ベルギー人のアブデルアミド・アバウード容疑者は、事件から5日後に、警察との銃撃戦で死亡しました。
フランスのメディアは20日、捜査当局の話として、アバウード容疑者と見られる男の姿が、事件当日、パリ郊外の地下鉄の駅の防犯カメラに映っていたと伝え、容疑者が事件当時、現場にいた可能性があるとしています。
フランスの捜査当局は事件前、アバウード容疑者はシリアにいるものと考えていました。
その男が、捜査をかいくぐって、フランスに入国していたことに、衝撃が広がっています。
男のこれまでの動きを整理します。
ベルギー出身のアバウード容疑者。
2013年にシリアに渡り、過激派組織IS・イスラミックステートの戦闘員になったと見られます。
その男が、再び、ベルギーに現れました。
ことし1月、警察を狙ったテロ計画に関与した疑いで、ベルギーの捜査当局に国際手配されました。
アバウード容疑者は、2月に発行されたISの機関誌のインタビューで、私を含む3人がベルギーに渡った。
情報機関は、私を捕まえるために世界中から情報を集めていたが、私はシリアに戻ることができたと話しています。
さらに、一時ギリシャにいたという情報もありますが、詳しい足取りは分かっていません。
そして、パリの同時テロ事件。
フランス当局は、当初、この男が、シリアから指示を出して、事件を起こしたのではないかと見ていました。
ところが、その男がパリのすぐそばにいました。
新たなテロも計画していたと見られます。
なぜ、足取りをつかめなかったのか。
各国の間で、情報が十分に共有されていなかったのが、背景の一つではないかと指摘されています。
足取りをつかめなかったもう一つの背景は、ヨーロッパで人の移動の自由を認めるシェンゲン協定です。
加盟国の国民は、原則、パスポート審査なしで、出入国ができます。
この協定がありながら、各国の捜査当局の連携が十分でなかったため、ベルギー国籍のアバウード容疑者の移動を許していたと受け止められています。
ヨーロッパのメディアは。
こうした事態を受けて、EU・ヨーロッパ連合の緊急の内相会議が、先ほど始まりました。
議題は、EU域外との国境審査の厳格化。
そして各国間の情報共有の綿密化です。
さらに、銃規制の強化や武器の密売の取締りについても話し合う予定で、テロ対策の強化を急ぐ方針です。
次です。
こちら、遺言書。
所有している不動産や、銀行に預けている預金などを、相続させる相手を書いて、残しておくというものですが、今、高齢化の中で作成する人が増えています。
こうした遺言書を巡る裁判の判決がきょう、最高裁判所で言い渡されました。
争われたのは、大きく斜線が引かれていた遺言書が有効かどうかというものです。
どのような判断が示されたんでしょうか。
こちらが裁判で争われた遺言書です。
広島市の80代の開業医が亡くなったあと、唯一、見つかりました。
日付は、亡くなる16年前。
保管されていたのは、診療所の金庫でした。
ところが、遺言書には、文字の上から、赤色のボールペンで、大きく斜線が引かれていました。
このため、相続の対象から外れた長女が、無効だと訴えました。
1審と2審、文字が読める程度の消し方では、遺言を撤回したとはいえないとして、訴えを退けました。
長女は上告していました。
そしてきょう、最高裁判所の第2小法廷。
千葉勝美裁判長は、1審と2審の判決を取り消し、遺言書を無効とする判決を言い渡しました。
赤色のボールペンで文面全体に斜線を引く行為は、一般的な意味に照らして、遺言のすべての効力を失わせる意思の表れだと述べました。
民法には、自分の意思で遺言書を廃棄した場合は、遺言を撤回したと見なすという規定がありますが、どのように本人の意思を推定するかは、明確な決まりがなく、最高裁は、斜線を引いただけでも、無効になるという初めての判断を示しました。
遺言や相続を巡る相談会が各地で開かれています。
今週初め、長崎市で行われた電話による法律相談です。
遺言書の作り方を教えてほしいとか、家族の遺産の取り分を決めておくことはできるかといった相談が寄せられました。
最高裁によりますと、全国の家庭裁判所で、去年受け付けた遺言書の数は1万6843件と、10年前の1.4倍に増えているということです。
こうした中で示された最高裁の判断、専門家は。
ここで先ほど入ってきたニュースです。
アフリカ西部マリの首都バマコで、20日、武装グループが銃や手投げ弾を使ってホテルを襲撃し、宿泊客など170人を人質に取って立てこもっているということです。
襲撃されたのは、マリの首都バマコにあるラジソンブルホテルです。
ホテルを運営するグループ会社によりますと、2人が建物に押し入って、宿泊客140人と、従業員30人を人質に立てこもっているということです。
AP通信が、目撃者の話として伝えたところによりますと、武装グループは、銃や手投げ弾を使って、ホテルを襲撃してきたということです。
ホテルは、安全確保のため、地元当局と連絡を取り合っているとしています。
マリの日本大使館によりますと、ホテルの予約担当の責任者は、宿泊客の中に、日本人はいないと話しているということです。
また大使館が把握しているマリ国内の日本人の滞在者24人については、いずれも安全が確認されたということです。
お伝えしていますように、アフリカ西部マリの首都バマコで20日、武装グループが、銃や手投げ弾を使ってホテルを襲撃し、宿泊客など170人を人質に取って立てこもっているということです。
来年度の税制改正に向けた議論のスタートです。
自民党の税制調査会はきょう、総会を開きました。
来年度の税制改正では、法人税の実効税率をどこまで引き下げるのかが焦点で、消費税率の10%への引き上げに合わせた自動車税の見直しなども注目されます。
来年度の税制改正で焦点となっているのが、法人税の実効税率です。
法人税の実効税率は現在の32.11%を、来年度、31.33%以下にすることになっています。
安倍総理大臣はこれを早期に20%台とするため、引き下げ幅の拡大に意欲を示していることから、どこまで引き下げるのかが焦点となります。
再来年4月の消費税率の10%への引き上げに合わせた、自動車税の見直しも注目されます。
自動車を購入した際にかかる自動車取得税を廃止する代わりに車の所有にかかる自動車税などを見直して、車を購入する際にも、環境性能に応じて課税する制度の導入に向けて、議論される見通しです。
一方、総会で宮沢税制調査会長は、消費税の軽減税率を巡る公明党との協議の状況を報告し、来年度の税制改正論議と並行して、調整を急ぐ考えを示しました。
自民党の税制調査会は、来月10日をメドに、税制改正大綱を取りまとめることにしています。
続いてはこちらです。
おととし11月に噴火した小笠原諸島の西之島です。
この2年間で島の面積は12倍になりました。
海上保安庁の今月17日の観測でも、依然として活発な噴火活動が続いていることが確認されました。
灰色の煙を上げる西之島です。
今月17日に海上保安庁が撮影しました。
島の面積は東京ドームのおよそ56倍の2.64平方キロメートル。
元の島のおよそ12倍となりました。
噴火の頻度は大幅に減っています。
こちらは先月の映像です。
このころは、3分から5分に1回程度、噴煙や噴石が噴き上がっていました。
今月の観測では、噴火の回数は1時間に1回から2回と少なくなりました。
大きな噴石が1キロほど離れた海上まで飛ぶなど、これまでよりも噴石が飛ぶ範囲が広がりました。
たまった火山ガスが、一気に噴き出した影響と見られます。
噴火に伴う空気の振動で、航空機でも揺れを感じたということです。
また溶岩の流出も引き続き確認され、流れ出す方向が、北側から南西側に移っていたということです。
調査に同行した東京工業大学の野上健治教授は、西之島の噴火がこれまでより爆発的な噴火になっている理由について、次のように話しています。
小笠原諸島の父島の西、およそ130キロにある西之島。
今、黒い煙を上げて噴火が起きました。
おととし11月20日に、およそ40年ぶりに噴火が確認され、新たな陸地が出来ました。
陸地は、流れ出る溶岩で拡大を続け、1か月後には、元の島と陸続きになり、1年後の去年10月には、8.6倍。
1年半後のことし5月には、12倍に拡大しました。
今月17日の調査では、波による浸食の影響でことし9月よりもやや小さくなったものの、面積は元の島のおよそ12倍です。
専門家によりますと、海底噴火による火山が、2年も溶岩を出し続けるのは、国内では極めて珍しいということです。
今後の西之島について野上教授は。
日本人の2人に1人がかかると推計されているがん。
しかし、がん検診を受ける人の割合は、ほかの先進国に比べて、まだまだ低い水準です。
例えば、乳がんの場合、アメリカではおよそ80%の人が検診を受けています。
ほかの先進国でも70%を超えています。
一方、日本ではおよそ40%にとどまっています。
厚生労働省は働く世代の検診の受診率を向上させ、死亡率を減らそうと、がん対策加速化プランをまとめました。
神奈川県小田原市にあるガスの販売会社です。
社員にがん検診を受けてもらうための取り組みを始めています。
こちらの男性は、ガスボンベを積み込む仕事を終えたあと。
病院に向かいました。
がん検診を受けるためです。
先進国に比べ、低い水準にとどまっている日本のがん検診の受診率。
特に中小企業では、勤務時間が長く受診の時間が確保できないことや、費用がかかることなどが原因といわれています。
そこでこの会社では、いわば強制的に検診を受けてもらおうと、こうした時間も勤務時間としたのです。
費用も全額会社の負担としました。
今年度は、フルタイムで働く社員の97%以上が受診を終えたということです。
がん検診の受診率が伸びないもう一つの理由に、休日や夜間に検診ができる医療機関が少ないことが挙げられています。
そこに着目した山口県。
毎年、9月から11月までの間は、休日や夜間に、乳がんなどの検診が受けられます。
およそ70の医療機関が協力しているこの取り組み。
人件費や検診にかかる経費は県が負担し、年間およそ500人の受診につながっているということです。
しかし、がん検診の受診率は、目標としている50%に届かず、早期発見や治療につながっていないと指摘されています。
厚生労働省は、ことし末までの10年間に、がんで死亡する75歳未満の人を、20%減らす目標を掲げていました。
しかし、実際には17%の減少にとどまる見込みです。
こうした現状を踏まえ、厚生労働省がきょう開いた協議会で取りまとめたのが、がん対策加速化プランです。
この中では、これまで自主的な取り組みに任されてきた職場の検診について、実態を調査したうえで、検査項目などを示したガイドラインを策定するとしています。
また市区町村が実施している検診についても、自治体ごとの受診率を公表し、働く世代などへの対策を促すとしています。
がん患者たちで作る団体の理事長は。
ニュースを続けます。
来年の大手企業の採用面接の解禁は、6月1日に決まりました。
解禁時期について経団連は、今の8月から来年は6月に前倒しする方針を示しましたが、大学側は、6月は授業の真っ最中で、学生への負担も大きいなどと反対し、調整が行われていました。
TPP・環太平洋パートナーシップ協定の大筋合意を受け、自民、公明両党は、農家や中小企業の支援策などを盛り込んだ国内対策の提言を、それぞれ政府に提出しました。
このうち自民党は、コメの価格の安定化のため、新たに設けられた輸入枠に相当する国産のコメを備蓄用として買い入れることや、牛肉や豚肉を生産する農家の赤字額の一部を国が補填する制度の拡充と法制化などを盛り込んでいます。
韓国人歌手、ケイ・ウンスク被告に実刑判決です。
ケイ被告は、ことし5月から6月にかけて、ソウルの自宅などで、3回にわたって、覚醒剤を使用したなどとして、麻薬類管理法違反などの罪に問われました。
韓国の裁判所は判決で、懲役1年6か月と、罰金8万円余りを言い渡しました。
ケイ被告は、昭和60年に日本でデビューし、NHKの紅白歌合戦に出場したこともあります。
ラグビー日本代表の前のヘッドコーチ、エディー・ジョーンズ氏が、イングランド代表の指揮を執ることになりました。
これは20日、イングランドのラグビー協会が発表しました。
オーストラリア出身のジョーンズ氏。
契約期間は、来月から4年間、ラグビー発祥の地、イングランドで、外国出身のヘッドコーチが就任するのは、ジョーンズ氏が初めてだということです。
ジョーンズ氏は、日本代表のヘッドコーチとして、ことしのワールドカップイングランド大会で、過去2回優勝の南アフリカを破るなど、史上初の3勝を挙げ、世界のラグビー関係者を驚かせました。
イングランドは、地元開催だったことしのワールドカップで、史上初めて1次リーグ敗退となり、2019年に日本で開かれるワールドカップに向けて、チームの立て直しを迫られています。
ジョーンズ氏は、イングランドがワールドカップで味わった失望を乗り越え、新しいチームを作り上げていきたいとコメントしています。
大相撲九州場所は、13日目に、全勝の白鵬と、1敗の日馬富士が直接対決。
優勝を争う両横綱の大一番です。
白鵬は、休場明けで12連勝。
取組前は立ち合いの動きを入念に確認していました。
日馬富士も、2場所連続休場からの復帰場所。
いい緊張感と、たっぷり汗をかき、大一番に備えました。
中入り後の勝敗です。
千代大龍と蒼国来、それに旭秀鵬が勝ち越しました。
勢は、先場所に続いて2桁勝利。
松鳳山は、幕内で初めて11番勝ちました。
角番の大関・豪栄道は、稀勢の里に勝って勝ち越しまであと一番。
照ノ富士も7勝目です。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
北海道はこの先、路面の凍結などに注意が必要となります。
今夜遅くから雪が降りだしまして、あすの朝、広い範囲で、これは湿った雪となる見通しです。
そして午後にかけても、日本海側やオホーツク海側を中心にふぶいて、平野でも雪の積もる所が出てきそうです。
そのほかの地域、天気はどうでしょうか?
この連休は、天気はゆっくりと下り坂となりそうです。
まず、あす土曜日は、日中はおおむね晴れる所が多い予想です。
しかし、日曜日になりますと、太平洋側から雲が広がってきまして、西日本では一部雨の所があるでしょう。
そして、月曜日です。
月曜日は雨の範囲が広がって、特に太平洋側を中心に、雨が降りやすくなりそうです。
さあ、この連休は、北海道を除いて広い範囲で晴れるのは、あす土曜日です。
日曜日、月曜日のこの雨は、最新の情報をチェックするようにしてください。
ではあすの全国の天気です。
2015/11/20(金) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽働き盛り襲う「がん」検診受診率どう上げる 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美
詳細情報
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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美
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