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【社会】母子家庭の小学生の夢支援 第1回「竹内悌三賞」
一九三六年のベルリン五輪サッカーで優勝候補スウェーデンを破った日本代表の主将で、戦後シベリア抑留中に死去した竹内悌三(ていぞう)さんを記念した「竹内悌三賞」の第一回授賞式が二十一日、東京都文京区の日本サッカーミュージアムで開かれた。サッカーをテーマにした作文で入賞した小学生三人に賞状などが贈られた。 創設したのは竹内さんの長女で、照明デザイナーの石井幹子(もとこ)さん(77)。竹内さんが四六年四月に三十七歳で病死し、母子家庭で育った経験から「生活が苦しい母子家庭の子どもにサッカーやフットサルをやめてほしくない」と、母子家庭の小学生に奨学金を贈ることを決めた。 「サッカーでつかんだ大切な思い」のテーマで作文を募集。優秀賞には、埼玉県鶴ケ島市の神立(こうだて)美百合さん(11)=市立杉下小六年=の作文「好きなサッカーができるのは」が選ばれた。佳作には、千葉県市川市の岩間康太君(12)=市立冨貴島小六年=と東京都立川市の内藤幸太君(11)=市立第四小五年=の作文が選ばれた。 審査委員長の川淵三郎日本サッカー協会最高顧問が、三人に賞状や奨学金の目録などを贈った。五歳からサッカーを始め、地元のサッカーチームに所属する神立さんは「将来、なでしこジャパンに入って恩返ししたい」と喜んだ。石井さんは「サッカーを通じ困っている人を助けられる人になってほしい」と三人に語り掛けた。 ◇ 東京新聞は単行本『ベルリンの奇跡−日本サッカー煌(きらめ)きの一瞬』を二十五日に発売する。スウェーデン戦勝利までの道のりや戦死した代表選手らを描いている。定価千七百二十八円(税込み)。問い合わせは出版部=電03(6910)2527。 PR情報
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