パリ=渡辺淳基
2015年11月21日23時55分
130人が犠牲になったパリ同時多発テロから1週間となった20日夜、日常を取り戻そうとパリの街に出る若者たちの中に、イスラム教徒の姿もあった。国内生まれの過激派が関わった事件のせいで、イスラム教徒への風当たりは強い。それでも「テロはイスラムと無関係」と声をあげ、社会の連帯を訴えている。
「みんなと一緒に悲しみたいと思いここに来た」。20日、パリ中心部の共和国広場。モロッコ出身のイスラム教徒、アブドラ・アラビさん(40)は犠牲者を追悼する群衆の中にいた。「テロが起きて、一番苦しむのはイスラム教徒だ」
預言者の風刺画を載せた週刊新聞社が襲撃された1月の事件と違い、今回は市民が無差別に標的にされた。被害者には、複数のイスラム教徒もいた。
にもかかわらず、イスラム教徒に対する嫌がらせは事件後に多発している。全仏イスラム評議会によると、事件後の5日あまりで、イスラム教徒に対する暴行や嫌がらせが24件起きた。
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朝日新聞国際報道部
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