「今はお礼の言葉しかない。各自事情があるはずなのに、黙って私を助けてくれたコーチたちもありがたいし、シーズンが終わっても休まずにベストを尽くしてくれている選手たちもありがたいし、一生懸命応援してくださっている国民の皆さんもありがたい」
野球の国別対抗戦「プレミア12」準決勝で日本に劇的な逆転勝ちをした金寅植(キム・インシク)韓国代表監督(68)は試合後、あちこちからかかってきた電話の応対でほとんど眠れなかったと言った。だが20日午前、受話器越しに聞こえてきた声は、前日の痛快な逆転勝ちの余韻が残っているかのように明るかった。
「きのう試合が終わってからコーチたちと一緒に外でヘムルタン(海鮮鍋)を食べた。そこでコーチたちに感謝の言葉を初めて言った。これまで胸の中にしまっていたが、表に出していなかったから」
今回の代表チームには李順チョル(イ・スンチョル)や宣銅烈(ソン・ドンヨル)などプロ野球の監督を務めた「レジェンド」や、宋津宇(ソン・ジヌ)、金平鎬(キム・ピョンホ)、金光洙(キム・グァンス)らベテランコーチが金寅植監督を支えた。特に宣銅烈コーチは起亜の監督を退いてしばらく野球界を離れていたが、金寅植監督の要請を受けて喜んで代表コーチを引き受けた。野球界の人望が厚い金寅植監督でなければ、このようなオールスター級のコーチ陣はそろわなかっただろう。
金寅植監督は19日の韓日戦を振り返り、「日本の先発投手・大谷翔平が全部投げていたらおそらく苦しかっただろう。日本のベンチが今大会で守っていた投手ローテーションを稼動させたことが、韓国が最後の力をもう一度出させるチャンスになったようだ」と言った。日本は毎試合、試合後半にリリーフ投手を出す投手ローテーションにこだわっていた。投球数が85球に過ぎなかった大谷を7回終了後に交代させたのも、その原則を守ったからだ。「試合終盤に日本のブルペンが動くのに備えて代打を出し惜しみしていたのか」という問いに、金寅植監督は「ハハハ」という笑いで答えた。