世界ランキング上位12位までの国・地域が参加している野球の国際大会「プレミア12」韓国代表で最年長の李大浩(イ・デホ、33)=ソフトバンク=は、日本との準決勝戦を前に後輩たちを呼び集め、日本の韓国料理店で夕食をごちそうした。食べ物が合わずに苦労していた後輩選手たちを思いやってのことだった。日本と台湾を行き来しながら試合を行い、疲れ切っていた選手たちは李大浩のおかげで力がわいてきた。
日本のメディアは「李大浩は先頭に立って韓国代表チームの士気を高揚させると同時に、選手たちを一つに団結させようとしている。国家対抗戦ではこうしたことが強力な武器になる」と警戒した。
4年間日本でプレーした李大浩は、代表チームの打者たちにとってスコアラー役も兼ねていた。日本代表の投手の傾向や癖を細かく伝え、攻略法を共有したのだ。8日に札幌ドームで行われた日本との大会開幕戦で完敗(0-5)した借りを返すため、自身ができるあらゆる努力を尽くした。開幕戦で4打数1安打(2三振)に終わった李大浩は「開幕戦で負けて胸に込み上げてくるものがあった。2度もやられるわけにはいかないという気持ちで準決勝に臨んだ」と語った。
11日ぶりに日本に戻って宿敵に会った李大浩は、今年の日本シリーズを制した4番打者の本領を発揮した。李大浩は10月末に終わった日本シリーズで16打数8安打(2本塁打8打点)の猛打を振るい、韓国出身選手としては初めて最優秀選手(MVP)に選ばれた。
金寅植(キム・インシク)韓国代表監督は、李大浩のバットを信じて4番打者として起用した。李大浩はそれまでの3打席で死球・三振・3塁ゴロに終わっていたが、最後の9回の勝負どころで2打点となるタイムリーヒットを放ち、劇的な逆転ドラマを生み出した。