株の売買手数料が完全無料…という、なんとも凄いネット証券会社がアメリカに存在するようです。businessnewslineというサイトが記事にしました。
米国の証券業界ではここにきて、格安どころか手数料をまったく徴収しないでオンライン取引を行うことが可能なまったく新しいオンライン証券会社が登場し、新しい流れを形成しつつある。
それがRobinhood(ロビンフッド)となる。Robinhoodとは、オンライン証券会社の名前で、この証券会社の特徴は、手数料が完全にゼロで取引を行うことが可能なところにある。
いやはや、格安を通り越して完全無料とは凄いビジネスモデルですよね、これ。
上記記事によると新しく登場した証券会社…と書かれていますが、ベータ版の提供自体は2014年2月頃から運用されていたようなので、今回、それがいよいよ正式にリリースされた…といったところでしょうか。
RobinHoodはスタイリッシュなアプリだが、株式売買が手数料なしで可能だというのは驚きだ。読者は株式売買システムの運営には費用がかかるはずなのに何でそんなことできるのか訝しむだろう。
どうやって利益をあげているのか?
このRobinHood(ロビンフッド)という証券会社、ではどのように利益をあげているのか不思議ですよね。普通に考えれば売買手数料の収入がなくなると、証券会社というビジネスモデル自体がなりたたないと考えるのが妥当です。
しかし、前述の記事によるとRobinHoodは信用取引における日歩と預かり資産の運用に加え、従来のネット証券会社にはあるようなサービスを省くことでどうにか運営していくとのこと。
う~ん、確かに預かり資産が増えていけばどうにかビジネスが成り立つのかもしれませんが、他のネット証券会社の何倍もの資金を集めないとうまくいかないんじゃないかな?と心配になってしまいます。
Robinhoodの場合、信用取引を行う際に発生する金利(日歩)と、全体としての顧客の預り資産で生じる金利から利益を上げている。
もちろん、信用取引の日歩や、顧客の預り資産の金利だけでは、従来型の証券会社のような大きな利益は見込めない。そのため、Robinhoodの場合、広告宣伝、電話でのサポート、投資情報などは一切提供せず、コストを徹底的に絞り込むことによって少ない金利だけでも利益を上げられるようなビジネスモデルの構築を進めている。
儲からないと思っているのは常識に囚われているから?
ただ、『儲からないだろう…』と思っているのは私たちの思い込みであって、実際にはやろうと思えばどうにかなってしまうのかもしれませんね。
言わばRobinHoodは、クレジットカード業界において決済手数料0円を打ち出しているSPIKE(スパイク)のようなものなんだろうなと思います(詳しくは下記記事などを参照)。きっと、業界のパイオニアとはそんなものなんでしょう。
そういった意味ではSPIKEの運営会社であるメタップスさんには、このビジネスモデルを日本に導入してほしいですね。売買手数料が無料の証券会社が国内にも出来れば、証券業界にも新しい風が吹き込みそうな気がします(私も是非、利用してみたいです)。
以上、売買手数料が完全無料、つまり0円のネット証券会社がアメリカで登場!日本でもメタップスあたりにやって欲しいビジネスモデルです…という話題でした。
参考リンク:
売買手数料無料のネット証券会社が日本にできたら、SBI証券や楽天証券などはどーなっていくんでしょうかね。そういった動きにも注目したいところです(日本の大手ネット証券会社は下記記事参照)。