パリ同時多発テロに見舞われたフランスにも、「国家憲兵隊治安介入部隊」(GIGN)がある。陸軍・海軍・空軍に次ぐ、第4の軍隊・国防省国家憲兵隊に所属する。94年に発生したエールフランス8969便ハイジャック事件で存在を知られ、今年1月の諷刺週刊紙シャルリー・エブド襲撃事件でも出動したとされる。
首都で129人が犠牲となるテロ攻撃を受けただけに、今後、IS殲滅作戦に投入される可能性は十分ありそうだ。
ロシアが誇る特殊部隊、GRUスペツナズは、旧ソ連時代の1950年代に創設された。アフガン紛争やチェチェン紛争などに投入され、現在は、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)に所属する。情け容赦ない攻撃で恐れられている。一部の欧米メデイアが先月、「ロシアは、シリアのアサド政権を守るためスペツナズを派遣している」と報じている。
前出の菊池氏は「デルタフォースは今年5月、ISの金庫番だったアブ・サヤフ幹部を殺害した。特殊部隊は能力が高く、確実に成果を挙げている。先日、『米政権がIS掃討作戦のために、イラクに攻撃ヘリ投入を検討』と報じられたが、これも特殊部隊の作戦強化のためとされる。しばらくは、空爆と特殊部隊、無人機攻撃による作戦が続くのではないか」と語っている。