2015年11月21日06時31分
関西電力が再稼働を目指す高浜原発3、4号機(福井県高浜町)をめぐり、30キロ圏内の京都府北部で今月、住民説明会が開かれている。県境を越えて実施されるのは異例。高浜町の野瀬豊町長は「京都府内の状況も判断材料の一つ」との意向を示し、来月にも同意判断する。だが、「京都府の状況が同意の条件ではない」とも述べており、周辺住民の不安がどこまで反映されるかは不透明だ。
■舞鶴の参加男性「不信感ある」
「事故が起これば市人口の8万人が一気に動き、逃げられるはずがない。再稼働には不信感がある」。今月上旬、京都府舞鶴市主催の住民説明会に参加した男性(72)は話した。
原発が立地する道県以外では全国で唯一、事故時に即時避難が必要な原発5キロ圏(PAZ)内に一部入る舞鶴市。説明会は、住民避難計画の策定が義務づけられている原発30キロ圏内の府内7市町と府でつくる地域協議会で提案された。
協議会は、原子力災害対策について情報交換し連携を図るため2月に設置。協議会では関電や国の担当者から説明を受けてきたが、8月に山田啓二知事が「住民に国や関電の説明を聞いて頂く段階になった」と発言していた。
舞鶴市では参加者を公募せず、市が選んだ自治会長ら約900人に限った。原子力規制庁や資源エネルギー庁、内閣府の担当者が政府の原子力政策や高浜原発の安全対策などを説明。会場で質問は受け付けなかった。5キロ圏の同市松尾地区長、谷義雄さん(74)は「強引にでも動かしたいのだろう。こっちは素人だから『立て板に水』のように説明されてもついていけない」。
多々見良三市長は市としても再稼働を認めるか判断する意向だ。再稼働の可否に直接影響することはないが、市の担当者は「市民の関心が高い。行政として市民から市長の思いを聞かれることもある」という。
住民説明会は他にも綾部市、宮津市、福知山市、伊根町で実施。南丹市、京丹波町でも予定されている。
■高浜町長「同意の判断材料に」
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