新大久保駅周辺で行われた東京韓国学校無償化反対の排外差別デモに対し、8日、デモ参加者の数を上回るカウンター市民らが集まり、デモを阻止するための抗議行動を行った。

 前回の6月30日のデモでは、出発地点である大久保公園周辺をバリケードで包囲し、デモ参加者とカウンター市民らの接触を事前に防止。今回は、より厳しい規制が敷かれ、カウンター抗議者らは自由に沿道を行き来することが許されず、事実上排除された。中にはデモコースを先回りし、デモ隊の進行を阻止しようと車道に座り込む市民らも見られ、「シットイン」と呼ばれるこの行為は3か所で行われるなど、デモコース一帯は、絶えず騒然としていた。

 カウンター抗議に初めて参加した宮城県在住の男性は、IWJのインタビューに対し、「(沿道にいた)韓国人の女性が目に涙をためて『日本も韓国も大好きなのに』と悲しんでいた姿を見て、こんな想いをさせる人を増やすデモは、叩き潰さないと駄目だと確信した」と語った。抗議中、機動隊と接触した際にできたあざを見せながら、「警察や機動隊の対応も酷すぎる。女性に対しても突き飛ばすなどの暴力をはたらいている。権力の使い方を間違えているのではないか」と憤りをみせた。

 今月22日には、新宿でヘイトスピーチ・デモに反対する「差別撤廃東京大行進」が予定されている。これまで、排外差別デモに抗議するためカウンター行動を続けてきた市民らは、署名活動のほか、街頭ビジョンでの呼びかけ、風船とともにメッセージカードを配布するなど、さまざまな方法を試みてきたが、排外差別デモに反対する正式なデモンストレーションとしては、22日が初の開催となる。(IWJ・ぎぎまき)

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