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AUT DISCE AUT DISCEDE

ab ovo usque ad mala

伊藤大介氏は差別問題の被害者なのか、それとも加害者なのか

コラム 社会

 十人十色という言葉があるように自分の価値観が他人に必ずしも受け入れられるとは限らない。自らの主張に対して、“批判” という形で自分が持つ主張とは180度異なる主張を受けることもあるだろう。

 それに対して、次のような脅迫という形を採るのは言論弾圧以外の何物でもない。

伊藤大介氏によるツィート

 こういった行動を採る人物がいるなら、民事裁判で損害賠償の対象となるだろうNHK も同様の案件があったことを首都圏のローカルニュースで報じている。

 

 ヘイトスピーチと呼ばれる民族差別的なデモだとして抗議したところ、参加者から繰り返し脅迫された男性が、民事裁判での損害賠償が確定したことを受けて、弁護士とともに1日、都内で会見を開き、「自分と考えの違う人を攻撃する異常な世の中になっている」などと述べて、差別の撲滅を訴えました。

 会見を開いたのは神奈川県平塚市伊藤大介さん(46)です。伊藤さんはおととし、東京・新宿区の新大久保で行われていたデモに対し、ヘイトスピーチだとして抗議したところ、デモに参加した男性から家族を脅迫する文章をファックスで繰り返し送りつけられました。

 このニュースは非常に奇妙だ。NHK脅迫を受けた男性が伊藤大介さんと報じている。

 だが、彼の名前をネット上で検索すると、先ほどのキャプチャ画面に代表されるように彼自身も twitter 上で脅迫する内容のツィートを繰り返し行っている。このことからも、NHK が伊藤氏を善良な一市民であり、一方的な『ヘイトスピーチによる被害者』として取り上げることに違和感が残る

 彼を支援している『のりこえねっと』という団体に記載されていた彼本人の twitter アカウントは twitter 社によって凍結されている。また、彼の活動を支援する目的で開設されていたであろう『のりこえねっと』のホームページ内にあった “反ヘイトスピーチ裁判(損害賠償請求)” というページそのものが6月8日の時点では存在したにも関わらず、6月9日には削除されている。

 

 このページで NHK が報じた裁判事例に該当する箇所に記載されていたのは次のような文言だ。(他の事例も記載されていたが、本件とは関係ないと判断したため記載はしない)

◆【民事】 FAX脅迫事件(損害賠償請求)

 

【当事者】

 原告:伊藤大介氏(https://twitter.com/houseportceo

 被告:レイシスト

 

【事件の概要】

 被告は、原告が在特会の人種差別的行動に抗議したことに怒りを感じ、2013年4月~7月にかけて、合計17回、原告及びその家族に閲覧させる目的で、「家に会いに行ってやるからよ!」「留守の時は女房が相手するって」「白丁の愛するファミリーにお顔もしっかりと拝ませてもらったよ もしかすると道なんか尋ねているかもしれないぜ まあ こ汚ねえオスゴリラの相手するより、メスゴリラ、子ゴリラ見てる方がイイよな」などの、原告やその妻・子どもに対する脅迫文言を、原告の会社にファックスで送りつけた。

 彼らの言うヘイトスピーチレイシズムによる被害を受けたことを世に知らしめ、同様の被害が再発しないためにも該当ページが公開しておく必要があるのではないだろうか。

 

 もし、この伊藤大介氏がニューズウィーク誌で取り上げられた『反差別という名の差別活動』に参加しているのであれば、差別に嫌悪感を持つ中立的な立場の一般人に悪影響を及ぼすことは確実だ。要するに、極端な主張を持った過激なグループ同士の抗争と見なされ、それらの団体から距離を置かれるのは目に見えている。

 

 相手を恫喝するツィートが散在され、本人のアカウントが(何らかの理由で)凍結されるような人物を一方的な被害者だと判断し、支援の声を上げるのは難しい

 少なくとも現在の伊藤大介氏にはネルソン・マンデラのように差別や弾圧に屈することなく活動をしている人物だと判断する根拠が見当たらない。出てくるのはネガティブな情報ばかりだ。相手に安っぽいレッテルを貼り続け、批判をするだけでは何の解決にもならないことは明らかである。

 差別問題に本気で取り組むのであれば、資金と時間を要する『解決案』を示すことが必要だ。楽な “批判” にだけを続けていれば「言いがかりをつけるだけの団体」というありがたくないイメージが付き、活動に支障が出ることは間違いない。流行りに乗っているだけなら問題ないだろうが、真面目に活動する団体にとっては足を引っ張る存在に違いないことを自覚すべきではないだろうか。