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iPS 大脳皮質や脊髄を簡単に作り分ける11月14日 6時58分
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ヒトのiPS細胞から脳の大脳皮質や脊髄など体のさまざまな部位の神経細胞を簡単に作り分ける方法を慶応大学などのグループが開発しました。
この研究を行ったのは、慶応大学医学部の岡野栄之教授らのグループです。グループでは、iPS細胞を神経細胞に変化させる際、4種類の薬剤を使って特定のたんぱく質の働きをコントロールすると、作りだされる神経細胞の種類を変えることができることを発見しました。そして、薬剤の濃度を変える事で大脳皮質や中脳、脊髄など6種類の神経細胞を作り出すことができたということです。
アルツハイマー病の患者では、脳の大脳皮質の細胞に異常が起きて死ぬ一方、脊髄などの神経細胞には異常が起きないことが分かっていて、研究グループでは、特定の患者のiPS細胞から大脳皮質や脊髄などを作りだし、遺伝子の働きを比較すれば、より詳しい病気のメカニズムの解明につながるとしています。
岡野教授は「アルツハイマー病で大脳皮質の神経細胞だけがなぜ死にやすいのか、研究が進められれば、病気の進行を抑える薬の開発につながるのではないか。また統合失調症など、どの細胞に異常が出るのかよく分かっていない病気の治療法の開発にもつながる」と話しています。
アルツハイマー病の患者では、脳の大脳皮質の細胞に異常が起きて死ぬ一方、脊髄などの神経細胞には異常が起きないことが分かっていて、研究グループでは、特定の患者のiPS細胞から大脳皮質や脊髄などを作りだし、遺伝子の働きを比較すれば、より詳しい病気のメカニズムの解明につながるとしています。
岡野教授は「アルツハイマー病で大脳皮質の神経細胞だけがなぜ死にやすいのか、研究が進められれば、病気の進行を抑える薬の開発につながるのではないか。また統合失調症など、どの細胞に異常が出るのかよく分かっていない病気の治療法の開発にもつながる」と話しています。