原発事故で休止70医療機関 再開の意向23施設 双葉郡
福島県は19日、東京電力福島第1原発事故に伴い休止している双葉郡の医療機関を対象に再開の意向を聞いた調査結果を発表した。70施設のうち、今後5年間に診療を再開する意思を示したのは23施設にとどまった。
「地元で再開する」と答えたのは6施設、「地元以外で再開する」は3施設、「条件が合えば再開する」は14施設。「再開しない」と回答したのは3施設、「分からない」は9施設だった。
再開の条件を尋ねる設問(複数回答)では、「住民帰還」(13件)が最も多く、「生活インフラの復旧・整備」(10件)「除染の完了」(9件)と続いた。
県地域医療課は「今後、避難指示解除が進んでも、人材確保や経営面で課題は多い。公設の医療機関を先行して再開すべきだという声も多く、検討を進めていきたい」としている。
意向調査は10月に実施。対象の70施設は、医療機関が全て再開した広野町と川内村を除く双葉郡6町村の病院と診療所。回収率は50.0%だった。
2015年11月20日金曜日