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タクシー格安運賃の営業認める 大阪地裁判決
11月20日 16時29分

大阪のタクシー会社が国が決めた金額より安い運賃で営業しているのに対し、国が強制的に運賃を引き上げさせようとしていることについて、大阪地方裁判所は、「裁量権の乱用にあたり違法だ」として、格安運賃での営業を認める判決を言い渡しました。
大阪・西区のタクシー会社、「ワンコインドーム」は、国が去年4月に定めたタクシーの運賃、「公定幅運賃」より安い運賃で営業しています。
これに対し、国土交通省近畿運輸局が運賃の変更命令を出すことを検討していましたが、会社は命令を出させないよう仮処分を申し立て、大阪高等裁判所などは正式な裁判の判決から一定期間、運賃の変更命令を出さないよう命じています。
20日、大阪地方裁判所で開かれた正式な裁判の判決で、西田隆裕裁判長は、「公定幅運賃の導入はタクシーの供給過剰による運転手の労働条件の悪化などを防ぐためだが、安い運賃の営業を認めても、直ちに労働条件の悪化などが起きるとは言えない」と指摘しました。
そのうえで、「事業者の経営実態などを全く考慮せずに、公定幅運賃の範囲を指定するのは合理性を欠き、国が検討している運賃の変更命令などは裁量権の逸脱乱用にあたり違法だ」として、格安運賃での営業を認める判決を言い渡しました。
格安運賃での営業を認める裁判所の判断は仮処分の決定ではすでに出されていますが、正式な裁判の判決ではこれが初めてです。

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