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安保法制:関連法の無効確認求めて提訴 三重

毎日新聞 2015年11月16日 19時52分

 安全保障関連法は憲法9条に違反するなどとして、元三重県職員、珍道世直(ちんどう・ときなお)さん(76)=津市在住=が16日、国を相手取り、関連法の無効確認などを求める訴訟を津地裁に起こした。

 珍道さんは、関連法により「他国軍隊の武力行使と一体化し、国際紛争を解決する手段としての武力行使に道を開く」などと主張。自身も関連法の成立で「平和的生存権を侵害され、心身に苦痛を被った」とし、国家賠償法に基づき10万円の損害賠償も求めている。

 珍道さんは提訴後の記者会見で「提訴を機に、全国に違憲性を追及する波が広がってほしい」と望んだ。珍道さんによると、関連法成立後の同種提訴は全国で数件ある。

 珍道さんは昨年7月、集団的自衛権の行使を容認した閣議決定は違憲として東京地裁に提訴。地裁、高裁、最高裁とも訴えを認めなかった。【永野航太】

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