伊藤誠
2015年11月18日03時00分
1945年の終戦前後に出版された書籍や雑誌、政治家らの日誌などの特集展示が、精華町の国立国会図書館関西館で開かれている。戦意高揚や戦時教育を目的とした内容が、玉音放送を境に一変する流れが時系列で紹介され、当時の日本の激動ぶりがわかる。
戦後70年を機に企画された。国会図書館所蔵の45点はすべて45年のもので、「戦時中」「8月15日前後」「戦後」の3章に分けて展示している。
戦時中は、戦地の写真などを交えて戦局を伝える雑誌や戦記が多い。中には「決戦食生活」と題して雑草やイナゴなどを新食材として紹介した冊子、空襲予告や降伏を促す目的で米軍機から投下されたビラなども。終戦時の陸軍大臣だった阿南惟幾(あなみこれちか)の日誌には日々の行動記録がつづられ、無条件降伏が決まった8月14日は、「(午前)10時 臨時閣議」「(同)11時 御前会議」などとある。
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