トップページ社会ニュース一覧伊勢志摩サミットに向けSPが警護訓練
ニュース詳細

伊勢志摩サミットに向けSPが警護訓練
11月20日 12時46分

伊勢志摩サミットに向けSPが警護訓練
k10010313551_201511201238_201511201246.mp4
来年、三重県で開かれる「伊勢志摩サミット」を前に、要人の身辺を警護する「SP」と呼ばれる警視庁の警察官が、東京・港区の迎賓館で訓練を行いました。
セキュリティポリス=SPは、総理大臣などの要人の警護にあたる警視庁の警察官で、20日の訓練では東京・港区の迎賓館に130人余りが集まりました。
訓練は、要人が車に乗り込もうとする際、暴漢が銃撃してきたという想定で行われました。SPは要人を守りながら、車に乗り込んで素早く退避するとともに暴漢に飛びかかり取り押さえていました。また、要人を乗せた車を防御する役割の車が警戒しながら走行する訓練では、車2台がスピードを出しながらスラローム走行する技術を披露しました。
警視庁は、パリの同時テロ事件でテロへの警戒が強まるなか、来年の「伊勢志摩サミット」で各国の首脳が来日するのを前にこうした訓練を重ねています。
警視庁警護課の関岡明課長は、「SPとして要人の身辺の安全を守るため、任務に当たり、サミットの成功に貢献したい」と話していました。

SP設置の経緯

要人警護を行うセキュリティポリス=SPは、40年前の昭和50年9月に警視庁に設置されました。
当時の三木武夫総理大臣が暴漢に殴られた事件がきっかけとなり、要人へのテロを防ぐために、アメリカの大統領護衛官、シークレットサービスを参考に導入されました。警護の対象は、総理大臣や各国務大臣、それに各国から来日する要人などで、暴漢が襲ってくるなど不測の事態が起きた際に要人を守り相手を排除するのが任務です。また、警護の際、赤いネクタイや専用のバッジをつけるなど、あえて目立つ姿をするのは相手を威嚇する効果を狙ってのことだということです。

過去の要人襲撃事件

要人を狙った事件としては、平成4年に当時の金丸信自民党副総裁が栃木県内で講演を終えた際に右翼団体の男に拳銃を発射されたほか、平成6年には細川護煕元総理大臣が東京・新宿のホテルで右翼団体の元メンバーの男に拳銃を発射されました。いずれも、けがはありませんでした。また、平成2年には、当時の本島等長崎市長が右翼団体の男に拳銃で撃たれて大けがをしたほか、平成19年には当時の伊藤一長長崎市長が暴力団員の男に拳銃で撃たれ死亡しています。また、平成7年には当時の國松孝次警察庁長官が自宅マンションの前で拳銃で撃たれて大けがをしました。

関連ニュース

このページの先頭へ