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豚生レバーも禁止決定…牛規制で提供店増加
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の分科会は27日、豚の肉や内臓について、生食用での提供を禁止することを決めた。
厚労省は6月中旬にも、食品衛生法の規格基準を改正し、飲食店などで豚肉を提供する際は中心部まで加熱することを義務づける。生レバー(肝臓)などの提供は禁じられ、違反すれば2年以下の懲役か200万円以下の罰金が科される。
国内では2011年に富山県などで、牛の生食による腸管出血性大腸菌の食中毒事件で5人が死亡。厚労省は同年10月、牛肉のユッケなどを加工する際の基準を厳格化し、12年7月からは牛の生レバーの提供を禁止している。
一方、豚肉は「食中毒の危険が知られており、生で食べることは想定外」(厚労省食品安全部)として、法的な規制はなかったが、牛の生食の規制後、豚の生レバーなどを提供する店が増加。厚労省によると、13年夏の一斉取り締まりでは、全国190店で豚の生レバーなどが出されていることが確認された。このうち約半数は東京都内だった。
豚は肉・内臓とも、E型肝炎ウイルスに感染している可能性があり、サルモネラやカンピロバクターなどの細菌による食中毒の危険もある。厚労省は、自治体に対し、飲食店などに加熱を指導するよう求めてきたが、強制力がないため改善されるケースが少なく、罰則付きの規定を設けることにした。
この日の分科会では▽精肉店などは豚肉を「加熱用」として販売しなければならない▽飲食店などで提供する際は中心部まで十分に加熱し、殺菌することが必要――とする内容の義務づけを決めた。厚労省では「75度で1分間以上」の加熱が必要としている。
(2015年5月28日 読売新聞)
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