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 安全保障関連法の成立から2カ月となった19日、関連法に反対する市民団体が主催する抗議集会が国会前で開かれた。約9千人(主催者発表)が集まり、周辺の歩道を埋めた。

 主催したのは「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」。国会議員も駆けつけ、共産党の井上哲士参院議員は「国民の声とかけ離れた政治が行われている」と政権を批判。民主党の福山哲郎参院議員は「(来夏の)参院選の戦いに力をいただきたい」と呼びかけた。

 反対運動を続けてきた弁護士の伊藤真さんは壇上で「自衛隊の海外出動の事前差し止めを求める訴訟を準備している。憲法の根本的な考えが踏みにじられるのは絶対に許せない」。シカゴ大名誉教授のノーマ・フィールドさん(日本文化論)もマイクを握り、「憲法9条は一度手放したら絶対に取り返すことができない」と訴えた。

 都内の団体職員の男性(59)は、安保法制に反対する市民の声が絶えていないことを示すために集会を見に来た。「政権は立憲主義、民主主義をないがしろにしている」と話した。(後藤遼太)