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97年が右傾化の契機…元プロデューサーが語る“NHKのタブー”

 池田氏には「1997年」が、日本が右傾化した“契機”と映る。

「1月に『新しい歴史教科書をつくる会』が発足し、2月には安倍首相が事務局長を務める『日本の前途と歴史教育を考える議員の会』が設立されました。あれで、一気に世論が変わったのです。“慰安婦”の記述に関しても、97年度版にはしっかり書かれていたのに、最新の12年度版ではゼロ。NHKでは97年度以降、慰安婦問題の企画は何度出しても通らず、今から5年前、定年退職するまで、関連ドキュメントや調査報道は作れませんでした。NHKが唯一放送した、2000年の女性国際戦犯法廷に関する番組では、ご存じの通り、自民党の政治介入が明らかになっています。

 ジョン・ラーベの日記が日本で翻訳されたのも97年です。NHKにとって、戦争加害はタブーなのです。大メディアが政治の思うままに動いている。ドイツやイギリスの海外メディアは、今も日本の“危うさ”を報じているけれど、日本人には伝わっていないのです」(池田恵理子氏)

 今だからこそ、見るべきだろう。
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