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白鵬、猫だましの次はビンタ!朝稽古で自慢「本当に効くか試したかった」

2015年11月19日6時0分  スポーツ報知
  • はたき込みで稀勢の里を下した白鵬(右)
  • 立ち合いで稀勢の里に張り手を繰り出す

 ◆大相撲九州場所11日目 ○白鵬(はたき込み)稀勢の里●(18日・福岡国際センター)

 西横綱・白鵬(30)=宮城野=が前日10日目の「猫だまし」から一転、迫力の“けんか相撲”で無傷11連勝を飾った。2敗で追っていた西大関・稀勢の里(29)=田子ノ浦=との一番で、張り手を連発。はたき込んで単独トップを守った。格上の相手に使う奇襲戦法を使っても、批判などどこ吹く風。動じることなく優勝争いを独走している。

 誰もが予想しなかった「猫だまし」とは、うって変わった展開だ。時間前、観客から「猫だましの横綱、恥を知れ!」とヤジが飛んだ。かと思えば「今日も猫だましをやれ!」との声援?も響いた。異様な空気が館内を包んだ。

 注目の白鵬は稀勢の里に対し“けんか相撲”というべき荒々しい相撲に出た。「チャンスを待った」。左手で相手の顔を押さえるような張り手を出すと、右かち上げ気味に立った。回り込まれてつんのめったが、立て直してのど輪攻め。左ハズ押しで間合いを測り、稀勢の里の左頬に右手で“ビンタ”をお見舞い。最後は右で首根っこをつかんではたき込んだ。正面の井筒審判長(元関脇・逆鉾)は「観客席から猫だまし!という声が聞こえて、ちょっとムッとしたのでは?」と分析した。

 当の白鵬は「考えて出るものじゃない。日頃の稽古が次々と出るもの」と解説。稀勢の里とは、毎場所のように熱の入った取組となるが「いつもより気合は入っていなかった。土俵に上がれる喜びがある。宣言通り楽しんでいる」と明かした。出場停止明けの40代・式守伊之助には「お帰りなさいと言った」と話すなど上機嫌だった。

 奇襲戦法「猫だまし」で批判を集めて一夜明けても、朝稽古から冗舌だった。「勝つどうこうより、一度やってみたいのが素直なところ。そういう技があるなら、本当に効くのか試したかった」と明かした。それどころか「(今場所の)やぐら投げと猫だましは記録じゃなく記憶に残るでしょうね」と自画自賛。平然と「一度きりと(仮に)いっても、楽しみにしている人は1人、2人いるはずだから。その楽しみをなくさずに、またいつか…」と再現の可能性さえ示唆した。

 北の湖理事長はあらためて「横綱として正々堂々といくのが大体の考え」と否定的な見解を示した。それに対し、白鵬は「ノーコメント」と多くを語らないが、試したい技を問われると「波離間投げとかかな。最終的には後の先だね」と舌も滑らかだ。九州で続く“白鵬劇場”は、どんな結末を迎えるのか。(三須 慶太)

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