すぐに金融機関へ問い合わせてみよう
事件ではレターパックが使われていたということだから、それほど綿密にやっているわけではないようだ。とりあえず、こんな手口でやってみようか、というところかもしれない。しかし、騙される人が出れば、味を占めて次々に行うだろうし、言うまでもなく、類似犯が出てくることになる。
電話、電子メール、そしてレターパック等郵便物、要するに簡単で金もさほどかからない接触手口を使ってくるのがこうした特殊詐欺の特徴なのである。
記事中にも書かれていたが、こうした郵便物等を受け取った場合、最初にすべきことは金融機関への問い合わせである。もちろん、送られてきた中にある電話番号ではなく、キャッシュカードや通帳に書かれている電話番号にしなくてはいけない。
これだけのことで、それが偽であり詐欺であることはすぐに判明する(これは電話や電子メールによる接触も同じこと)。
そして、警察にも届けを出さなくてはいけない。こういう手口が出てきたと警察が知ることにより、対策が練られることになり、摘発も増えていくからだ。
とはいえ、
「電話、電子メール、郵便物、どれにしても、ダメ押しのように連絡してくる手法がある」(同 元詐欺犯)というから、相手もしぶとい。
電話の場合、銀行からかかってきた後、今度は警察を名乗ってかかってくる。電子メールや郵便物の場合、読んだ後に電話で連絡してくる。
二重三重にすることで、相手を信用させようというものである。それは、債権や証券の転売利益を誘い込む詐欺で、複数の証券会社を名乗って「ぜひうちに売って欲しい」と連絡してくる劇場型と同じ手法だ。