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フィッシングメールの、いわば現実版

 ところが、引用した記事の手口はこれらとはまったく違う新しいものだ。

 記事によれば「封筒内には『セキュリティ対策のため、カードを更新する』などと書かれた書類や女性の名前を印字した偽のカードが入っていた。返信用封筒もあり、変更届に暗証番号を記入し、手持ちのカードと一緒に送るよう求めていた」というから、これまでにはない手口と言っていいだろう。

 むしろ類似した手口はメールのほうで行われている。

 銀行やクレジットカード会社を名乗ったメールが届き「セキュリティ更新」を理由に、アクセスを求め、偽のサイトに誘導し、そこで口座番号・カード番号・暗証番号を入力させるというもの。

 フィッシングと呼ばれる手口で、筆者もメールを受け取ったことがある。メールアドレスもURLも偽装しているため、一見すると本物のように見えるが、日本語が拙く、明らかに外国人の手になるものと分かる(中国からが多い)。

 いわば、これの現実版なのだ。

本物そっくりにするのが詐欺の基本

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