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「詐欺に利用」「口座が凍結」といった言葉に動揺

 これまでにも、金融機関を名乗って電話をしてキャッシュカードを騙し取るといった手口は存在した。

 その場合、基本は銀行員や銀行協会を名乗る電話による接触である。

 「あなたの口座が詐欺に利用された。このままでは口座が凍結されるので、今のうちに預金を一時的に別の口座に移す必要がある。
 これから当行の○○という人間が伺うので、その人間の指示に従って欲しい。なお、暗証番号はその人間には伝えず私に伝えて欲しい」

 定型的なパターンがこれ。警察を間に介在させて、銀行員と刑事を名乗る二人組みが訪れることもある。

 電話が終わってしばらくすると、電話で伝えられた名前と同じ人間がやってくる。名刺もあるので、疑うこともなくキャッシュカードや通帳を渡してしまい、騙し取られてしまうという仕組みだ。

 銀行など金融機関には「当行の人間がお客様に暗証番号等をお聞きしたり、キャッシュカードや通帳をお預かりすることはありません」と掲示されており、見ているはずなのだが「詐欺に利用」「口座が凍結」といった言葉に動揺し、相手の言葉を信じてしまうわけだ。

フィッシングメールの、いわば現実版

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