「あっ!忘れてた」
飛行機での出張があり、
早々と航空券をネットで手配していたのはいいものの、
座席指定をするのを忘れていた。
急いて航空会社のホームページから
座席指定(もちろんエコノミー)をしようとしたら、ほぼ満席。
選べる座席が3つしか無かった。
しかも、全て3人掛けの真ん中だ。
こういうときは下手に選ばず、
当日の朝に空港の自動チェックインのマシンで
タッチパネルを触りながら座席を選んだほうがマシな席が取れる。
いい席のキャンセルが出るのを期待して、
当日の座席指定に賭けたんだけど、やっぱ無理かも。
あきらめムードで自動チェックインの画面を操作していたところ、
あった。あった。いい席が。
俺は早速その席に決めたよ。
飛行機に乗り込むと、俺は主翼付近の非常口の横の席に座った。
実はこの席、知る人ぞ知る穴場なのだ。
その理由の1つ目は、非常口の隣の席ゆえ、
座席の目の前が約1列分空いているのだ。
どんなに足を延ばしても前に届かない。
今回取った席は、あいにく3人掛けの真ん中であったが、
自動チェクインのときに余っていた席は全て
3人掛けの真ん中だったことを考えると致し方ない。
前が広い分、全然苦痛じゃないし、
もしフライト中にトイレに立つことがあっても
他の人に移動してもらう必要がないので気が楽だ。
この非常口前の席は、
インターネット予約のときには選択できないシートになっているので、
比較的あとからでも抑えやすい席なのだ。
また、安全上の理由から子供や、
子連れの保護者は指定できないようになっている。
この席は、トレーが肘掛に収まっていて出しにくいが、
フライト時間の短い国内線は、
せいぜい1ドリンクなので、
トレーが出しやすかろうが無かろうがあまり関係ない。
また、
客室乗務員の座席がこの席の真向かいにあるのもいい。
だから離着陸時、美人の客室乗務員が座ってくれる。
男だったら誰しも
見えないと分かっていつつ、
視線はスカートのほうへ行っちゃうよね(笑)
そんないい席をゲットした俺は、
気分上々だった。
その日はどうも満席らしく、
どんどん乗客が乗り込んできた。
乗った飛行機は、
1本の通路を挟んで3人掛けのシートが左右にある。
そんな配置だった。
乗り込んだ時は俺の両脇には誰も乗っていなかった。
「このまま誰も俺の隣に来ないでくれー!」
満席とあっては、そんなかすかな希望も打ち砕かれた。
しばらくして窓側の席に、一人のおっさんが座った。
決して痩せているとは言えない俺が言うのもなんだが、
かなりデブだ。
そのおっさんが座った直後、今度は逆側の席に、
それ以上にデブなおっさんが座った。
どうみてもエコノミー席の客の中で、
一番のデブと二番目のデブが俺の両脇に座った。
忘れてた!
この非常口の真横のこの列は、
体が極端に大きい人用に確保されていることが多いのだ。
両脇のおっさんは、二人とも申し訳なさそうに腕を組んで座っている。
もちろん二人とも上半身は、
肘掛を超えて俺の席に侵食してきている。
体重(キログラム)もウエスト(センチ)も3桁のおっさん二人に
押しつぶされそうになりながら、
間に挟まった俺は身動きが取れなくなった。
まだ飛行機は飛び立っていないのに息苦しい。
二人とも
「よく、座席の中おしりが収まるよなぁ」
と感心するぐらいのデブ。
これから約1時間以上、
地獄のフライトはまだ始まったばかりだ(汗)
(2015年6月8日初稿)
- 2015/06/08(月) 00:00:00|
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