俺は天空寺タケル
18歳の誕生日に襲ってきた眼魔に倒され生き返るために仮面ライダーゴーストとなって英雄の眼魂を集めている
だけど仮面ライダースペクターにエジソンの眼魂を奪われてしまった
残り12個残された時間はあと45日
うっ…はあ…はあ…。
また負けた…。
(ピアノ)
(仙人)「ジャジャジャジャーン!」次の偉人との出会いはまさに運命的な出会いだ。
あっ…!ベートーベンだね!そのとおり。
何やってるの?うわっちょっと見ないでよ!ちょっと見ないでよ!って子供じゃあるまいし。
(ユルセン)「眼魂ゲット!スケジュール表」?うわっ!イエーイ!あっちょっと…。
なんじゃこりゃ!ああ…。
いやしっかり計画を立てようと思ってさ…。
(ユルセン)計画って眼魂ゲットの?こんなものなんの役にも立たねえよ。
あばよ!あっ…!
(ユルセン)あばよ!ポイ。
なんだよ…。
一生懸命作ったのに…。
(ドアの開く音)
(月村アカリ)タケル!新しい依頼よ。
あれ?いないんだ…。
いや俺は…。
うわっ!俺はここに…。
見えてないの?気合が足らないんじゃないのか?まさか…。
(ユルセン)うぅ〜ばあ〜!
(仙人)チャオ!かくれんぼのつもり?ふざけてるの?いやそんなんじゃなくて…。
消えた…。
えっ?えっ?えっ?えっおっちゃんは見えてるのに?フフッ…タケルのメンタルの問題だな。
どういうこと?不安や恐怖を抱えていて姿を現せないんだなあ…。
そんな…。
はあ…困ったな。
(アラーム)うわっうわっうわっ…えっ!?おやつの時間だ。
なんだよ…。
このままだとずっと誰にも見えないままかもしれないな。
えっそれじゃあ死んでるのと同じじゃないか!タケル…。
えっ?タケルどこ?
(ユルセン)へへ…焦って出てったよ。
えっ?ちょっと待ってよ…。
いってらっしゃーい。
相当重症だな。
おっと…。
(フルート)
(御成)う〜んこれはまた才能がある方なんですねえ。
(御成)アカリくんこっちですこっち!お待たせ。
あれ?タケル殿は?あっ…来てると思うんだけど。
思う?どこにです?あとで説明する。
でこの子は?
(せき払い)
(御成)今回の依頼人君島陽子殿です。
(君島陽子)はじめまして。
(笑い声)眼魔だ!きっと眼魔の仕業だ!ねえ音が消えた?そうなんです。
これが最近お兄ちゃんの周りで起こっている不思議な出来事なんです。
兄上というのは学生ながら世界的に権威ある作曲コンクールに入賞しておられる方で…。
でもここ最近スランプで曲ができないって。
ベートーベンだ!オバケ!タケル大丈夫なの?よいオバケだから大丈夫です。
音がなくなる不可思議な現象に悩める作曲家ベートーベンだよ。
早くお兄さんのとこに連れてって。
(御成)タケル殿!
(音符眼魔)せっかくの静寂を邪魔するとは。
無粋な。
(ピアノ)
(陽子)お兄ちゃん。
不可思議現象研究所の方が来てくれたんだけど。
(君島康介)うるさい!もう少しで完成するんだ。
邪魔しないでくれ。
ごめんなさい。
ちょっと!そんな言い方ないんじゃない?陽子殿はあなたのことを心配しているんですよ。
あなたは眼魔っていう悪いゴーストに狙われてるかもしれない。
そうなったら命だって危ないんですよ。
命が危ない?結構だ。
結構ってわかってるんですか?作曲できなきゃ生きているとはいえない。
生きている意味はない。
(ピアノ)《生きてるとはいえない…》《今の俺と同じだ》
(ピアノ)軽々しく生きてる意味がないなんて言わないでください。
陽子ちゃんはお兄さんのことを…。
うるさい!なんで…。
(ピアノ)
(音符眼魔)フフフフ…。
邪魔な音は私が奪う。
フフフ…ハハハハ…。
おっ…ああっと!
(ピアノ)ほほほっ!ドレミファソレ!「ターンタラ〜タラ〜どうだ?」「音がないと戦いにくいだろ〜」「ターンタラ〜タ〜ンタラッタラッタラッ」「タ〜ンタ〜ン」ああ…ドドドド…ドレミレドーン!うわっ!タケル…頑張って。
おっとととと…。
早く片づけないとあいつが…。
タケル!チャーンスドーン!うわっ来たよ…。
「アーイ!」「バッチリミローバッチリミロー」
(深海マコト)変身!「バッチリミロー」「カイガンスペクター!」「レディゴー!覚悟!ド・キ・ド・キ!ゴースト!」俺がお前の相手をしてやる。
うわっちょっと待って…。
「ちょうどいい。
頼むぜ〜。
タラ〜」ああ…眼魔が!エジソン!「アーイ!バッチリミロー」「カイガンエジソン!」「エレキ!ヒラメキ!発明王!」離せ…。
うわっ!うぅ…!タケル…。
うぅ…来るな!来るな!来る…。
うわっ!そいつは置いていけ。
いいのか?なら眼魂はいただく。
よこせ。
うわっ…。
今日のところは見逃してやる。
はあ…。
タケル?いるの?タケルー!
(ピアノ)できた…。
できたぞ!これで歴史に俺の名前が刻まれる。
ベートーベンのように。
(笑い声)
(音符眼魔)まだだ。
それだけじゃ歴史に名前は刻まれない。
名作は作者が死んで初めて名作となる。
まだだ。
フフフフフ…。
(康介)これだけじゃ歴史に名前は刻まれない。
(御成)うわっ…!
(陽子)お兄ちゃん!「お兄ちゃん」なんだ?「何を考えていたか当ててあげる」「アカリさんのこと。
仲良かったもんね」
(アラン)今回は味方してくれたと思っていいのか?どうかな?
(アラン)目的は眼魂だけ…か?こいつは貸しておく。
必要なんだろ?ありがとう。
ただますます君の目的がわからなくなってきたよ。
(御成)タケル殿!タケル殿はいるのですか?いないと思う。
はあ…。
タケル殿も兄上も心配ですなあ。
陽子殿兄上はいつからあんなふうに?
(陽子)前はとっても優しい兄だったんです。
でもあの時から…。
(康介)ベートーベンの楽譜?直筆なのか?もちろんです。
あなたに差し上げます。
ベートーベンの魂を継ぐ者にこそそれを持つ資格があるのです。
音楽史に残る最高傑作楽しみにしてますよ。
(陽子)お兄ちゃんはその日から何かに取り憑かれたみたいに作曲に没頭するようになって…。
不可思議現象もその頃から?はい。
(御成)大丈夫です。
安心してください。
我々が兄上を救ってみせます。
私お兄ちゃんが元に戻ってくれればそれだけで…。
私タケルを捜してくる。
見えないのにどこを?心当たりがあるから。
タケル?いるんでしょ?タケル。
見えるのか?そこにいる。
タケル子供の頃から怒られたり悩んだりするといつもここに来てたでしょ。
だからここに来てみました。
もしいなかったらただの独り言です。
アカリ…。
タケルが死んで生き返ったり眼魔やおっちゃんが見えるようになったり…。
色々ありすぎて追いついていけないけど。
タケルがゴーストとか…。
でもそんなことどうでもいい。
タケルがそこにいるって思えるなら。
本当につらいのはタケルだってわかってる。
でも…私だってどうしたらいいのかわからなくて…。
(小野寺靖)今さ6丁目のビルで自殺騒ぎがあって大変だよ。
なんかビルの屋上から楽譜を持った男が飛び降りようとしてるとか。
なんですと!?それってまさか…!早く!連れてってください。
(小野寺)えっ?ちょっと…。
僕仕事中!
(陽子)お兄ちゃんなんです!
(御成)そうなんです!ほらほらほら…あれですあれです。
危ないよあれ。
(陽子)お兄ちゃん!
(御成)陽子殿!あっあっ…。
(陽子)お兄ちゃん!
(御成)おやめなさい!来るな!お兄ちゃんどうして?
(康介)歴史に名を残すためだ。
ハハハ…。
名作は作者が死んでこそ歴史になるんだ。
(御成)喝!歴史に名を残すためには精進あるのみですぞ。
そうだよ!ベートーベンだって耳が聞こえなくなって一度は死のうと考えた。
でも考え直した。
諦めなかったんだ。
だからあれだけの作品を残すことができたんだ。
康介さんも…。
歴史に名を残すことがそんなに大事なことなの?えっ?いや…。
ただ生きていても意味なんてない。
死んでるのと同じだ。
そんなこと言わないで!お兄ちゃんは…私のたった一人のお兄ちゃんだよ。
(御成)陽子殿。
あなたをこんなに大切に思ってくれてる人がいるのになんでわからないの?あなたが今ここにいることが大切なの。
生きてる意味とか死んでるとか生きてるとかそんなことどうでもいい!そうか…。
俺はここにいるんだ。
この命が…消えてなくなるその時まで俺は命を燃やしきる。
タケル殿!俺わかったよ。
俺は…俺を信じる!タケル…。
自分を信じる?あっ…。
お兄ちゃん…。
(音符眼魔)う〜ん…。
お