当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
≫こんばんは。
早速、今日コメンテーターお二方からご紹介してまいります。
レギュラーコメンテーターです。
憲法学者の木村草太さんです。
よろしくお願いいたします。
そして、そのお隣です。
中東イスラム圏に大変お詳しい内藤正典教授にも入っていただきました。
よろしくお願いいたします。
後ほどじっくり伺います。
パリのテロ事件の詳細これから一体どういうことが起きていてそれをまとめたうえで背景の真相はなんなのかに迫っていきます。
そういう中で1つ押さえなくてはいけないのはこのパリのテロは大変なことですが、その前にも多くの犠牲者をそれぞれの箇所で出しているテロが頻発しているという点です。
10月にはトルコでそして、4日前にはレバノンで。
それ以外にも大きな犠牲者を出すテロがある。
すべて潮流でつながっているような気がしてなりません。
そして今回起きたパリですが大方の見方として3つのグループに同時多発テロは分かれて行われたという見方ですね。
3つの色に分けています。
まずブルーです。
これはオランド大統領がいた大きなスタジアムです。
オランド大統領がいたことは土曜日からずっと伝えられておりますが一方で自爆テロによって1人の通行人の方が犠牲になった。
その方の名前を我々は伝えることすらできていません。
それから、赤の部分です。
一連の車の中からの攻撃も絡みますがカフェ、レストランなどそういうところでも銃撃事件が起きた赤のグループ。
更には黒。
これは劇場コンサートホールで多くの方が犠牲になったテロです。
周到に用意されて練られて行われた犯行だという見方と、そうではない。
バラバラがあるリーダーによってすっとまとめられただけの話ではないか。
この見方も分かれています。
≫正午になりました。
非常に多くの方がこの公園に集まりまして今回のテロの犠牲者に対して黙祷を捧げていらっしゃいます。
≫フランスの国歌を歌い始めた方がいらっしゃいます。
そして、その輪がどんどん広がって今、このフランスの自由の象徴共和国広場では皆さんが国歌を斉唱し始めています。
≫警察が慎重に角に近寄る。
だが、発砲され通りには入っていけない。
≫場所はパリ中心部にあるコンサートホールバタクランの近くだ。
少なくとも129人が死亡したパリ同時多発テロ。
中でもバタクランでは89人という最も多くの死者が出た。
一連のテロではわずか33分の間に計6か所で8回の襲撃があった。
皮切りとなったのがサッカー男子フランス対ドイツの試合が行われていたパリ近郊サン・ドニの国立競技場。
13日の午後9時20分。
競技場のゲート付近で1人の男が身に着けていた爆弾で自爆した。
≫こちらのスタジアムの周りでは3か所で爆発がありました。
実行犯農地の1人は入場チケットを持っていたということでこのDゲートから中に入ろうとしたんですね。
ただ、セキュリティーチェックにあったためにそのまま後ずさりして道路の反対側、今、市民の方が見ていらっしゃいますこの場所で自爆しました。
窓ガラスが激しく損傷しているのが見えます。
この爆発物には能力を高めるためにボルトが仕込まれていたということでこの窓ガラスも広範囲にわたって割れているのが見えます。
この布製のひさしにも複数の穴が確認できるんですね。
≫この自爆で襲撃犯と爆風で巻き添えになった通行人が死亡した。
爆発があったあとも試合は続行されたがオランド大統領はハーフタイムで席を立ち内務省で緊急会合を開いた。
続いて、この5分後の午後9時25分。
黒い車で乗りつけた男がパリの玄関口である北駅があるパリ10区でバーやカンボジア料理店の客に向け銃を乱射。
15人が殺害された。
≫こちらカンボジア料理店前には今日も多くの方が集まっています。
お店の前には多くの花束が手向けられそして、ろうそくに火がともされています。
目撃者の話によりますと黒い車2台がこちらからやってきてちょうどこの場所に止まったそうです。
そして、そのうち黒い服を着た2人が車から出て左右のお店に向かって銃を乱射したそうです。
こちら、バーを見てみますとガラスが割れていますね。
流れ弾でしょうか。
ガラスに弾痕があります。
その弾痕を隠すかのように花が添えられているのがわかります。
≫更に再びサン・ドニの競技場。
午後9時半に最初の自爆があったのとは別のゲートで1人の男がやはり自爆した。
2分後の9時32分。
パリ11区のバーで銃撃。
5人が死亡した。
≫36分には同じ11区のレストランの前で銃撃があり19人が死亡。
40分には別のレストランの店内で男が自爆した。
そして、時を同じくして最も多くの死者が出たコンサートホールバタクランに3人の男が黒い乗用車で乗りつけた。
爆弾を体に巻きつけた3人の男はカラシニコフとみられる銃を持ち表玄関からホール内へと入った。
当時ステージではアメリカのロックバンドが演奏をしていた。
これがそのときの映像。
銃声が聞こえ演奏が中断する。
フランス検察によると建物に侵入した襲撃犯は観客に向け、無差別に発砲。
現地メディアなどによると襲撃犯のうち1人は2階のバルコニーにも上がりそこでも観客を殺害した。
事態に気づいた聴衆は床に伏せたり非常口に殺到したりした。
劇場の裏口側から撮影された映像。
≫足を撃たれたのか片足で飛び跳ねながら逃げる人。
3階から逃げようとしたのか。
窓からぶら下がっている女性の姿もある。
≫なんとか逃れてきた人々も怪我を負い大きなショックを受け路上に座り込んだ。
≫これは、バタクランの表玄関。
路上には粉々になったガラスが散乱し警察が突入のタイミングをうかがっている。
中では襲撃犯が逃げ遅れた観客をステージの前に集め人質にとっていた。
この間の午後9時53分。
サン・ドニの競技場の近くでまた自爆テロが発生している。
襲撃犯が立てこもっているバタクランに警察が突入したのは襲撃犯が侵入してからおよそ3時間後。
容疑者2人は警察の突入と同時に体に巻いていた爆弾で自爆し1人は射殺された。
≫一連のテロで死者は129人負傷者は352人に上る。
うち99人が重体だ。
パリという世界的な大都市で起きた同時テロ。
各国のトップはテロリストに対し断固たる姿勢を示した。
≫パリから500km離れたボルドー。
同時テロの余波はフィギュアスケートグランプリシリーズにも及んだ。
フリー開始のおよそ1時間前急遽、選手や関係者が集められ大会中止が告げられた。
フランス選手の目には涙が。
そして…。
≫パニック状態となった群集。
場所は銃撃のあったバーやカンボジア料理店の近く。
原因は突然響いた爆竹だという。
人々の耳には銃撃音に聞こえたのだ。
≫警察官の緊迫した声が通りに響き渡る。
≫共和国広場でもパニックは起きた。
武装した警察官が広場を警戒する。
こちらも、爆竹が鳴ったことが原因だという。
≫これ、ずっと33分間でテロが起きたことというサイドマークが右上に出ておりますのでわかりづらかったかもしれませんが後半の部分は1日経ってから、誤報ですわまたテロかというやはり不安や恐怖がありますので警察も、それからお店にいた方々もパニックになったという騒動をお伝えしました。
そして、このあと用意されているVTRとしては今度は容疑者側の背景です。
ベルギーに武器がフランスに容易に流れ込んでくるルートがある。
かつてのフランスの旧植民地北アフリカなどからだぶついた武器が入ってくる。
そしてベルギーからフランスは今は国境が管理されておりますがテロ以降はそれまではEUの中ですから自由に入れるということでフランスに武器が入ってきた。
こういう流れのお伝えをしようとしていたところVTRが追い込みでようやく編集が終わって入ってきましたか。
≫できる限り容疑者、そしてこの事件が起きた背景についてお伝えしてまいります。
キーワードはベルギーコネクションとそして、イスラム国です。
≫大規模な同時多発テロの実行犯とされているのは7人の容疑者。
その素顔が徐々に明らかになってきた。
89人が殺害されたコンサートホールバタクランにいて生き延びた親子は襲撃犯の話す声を聞いた。
≫親子によると、容疑者はなまりのないフランス語を話しシリアと口にしていたという。
更に…。
≫襲撃犯は役割を決めて行動しているように見えたというのだ。
名前も明らかになってきている。
1人はイスマイル・オマル・モステファイ容疑者、29歳。
現場に残った指の指紋から特定された。
モステファイ容疑者はかつてパリの南西およそ90kmにあるシャルトルに暮らしていた。
≫モステファイ容疑者はこちらの公団住宅で2〜3年ほど前まで生活していました。
近所の人によると、妻と両親そして2人の娘とともに生活を送っていたということです。
モステファイ容疑者の両親はアルジェリア出身だが自身はフランスで育ちフランス国籍を持っている。
パリ検察によると5年前からイスラム過激思想に傾倒している要注意人物として警察に把握されていた。
≫パリ近郊サン・ドニの国立競技場で自爆して死亡した3人のうち2人の身元についても情報が出てきている。
1人は、1995年生まれの20歳のフランス人の男。
遺体の指紋から特定された。
地元メディアなどによるとシリアに渡りイスラム国に参加。
事件直前まではベルギーに潜伏していたという。
実は、7人の容疑者をつなぐ鍵がベルギーにある。
≫こちらはベルギーブリュッセル近郊のモレンビークの街の一角です。
あちらに、覆面姿の警察官が相当の数集まっていまして今まさに家宅捜索が続行中という状態です。
≫パリの同時多発テロに関連して隣国ベルギーではこれまでに3人が逮捕されている。
更に、1人が危険人物として指名手配されている。
サラ・アブデスラム容疑者。
パリのカフェで自爆して死亡したイブラヒム・アブデスラム容疑者の弟だ。
コンサートホール、バタクラン襲撃犯が使用していたレンタカーを借りた疑いが持たれている。
事件後、フランスからベルギーに戻り国境で検問を受けたが警察は素通りさせたという。
フランスのメディアによると一連のテロを主導したのはベルギー国籍の男だという。
この男については今年1月にベルギー国内でテロを計画したとして20年の実刑判決を受けたという報道がある。
また、別のメディアではイスラム国の最重要人物としてシリア国内からテロを指揮していたとも報道されている。
今回の同時テロ事件にはベルギーコネクションというものが強く関わっているとされる。
事件に関連して逮捕者が出たモレンビークという街。
街行く女性はヒジャブをかぶりアラビア語表記の看板や貼り紙が目立つ。
≫ここはブリュッセルの中心から少し離れたモレンビークという街です。
モロッコからの移民が大変多い街なんですけれども一方でヨーロッパにおけるイスラム過激主義者たちの中心地ともいわれている場所です。
≫ベルギーは1960年代ごろから足りない労働力を補うためにアラブ世界から多くの移民を受け入れてきた。
だが、同化政策は失敗しベルギー国民と移民との格差は拡大。
一部は過激思想に傾倒し組織化。
そのコミュニティーはやがてアルカイダなどを通してアフリカの反政府勢力と結びつく。
ダイヤモンドや武器取引で一大コネクションを築いた。
今も、そのコネクションは機能している。
イスラム国との関係も深い。
≫フランスはベルギーの隣だ。
そのネットワークは簡単に国境を越え武器や人をフランスに送り込む。
今年1月に起きたシャルリーエブドの襲撃事件のときも武器はベルギーの闇市場で調達されたといわれた。
今回の襲撃犯たち。
計画立案や武器の調達はベルギーで行われたとされる。
≫フランスに向かう車を止めて何やらチェックをしています。
普段ですとここはノンストップで通過できるということなんですが警戒強化されているようです。
≫フランスの移民に関する状況はベルギーとよく似ている。
第2次世界大戦後に移民を大量に受け入れてきたフランス。
いまやその人口は総人口のおよそ11%を占めるまでになった。
パリの行政区は20区に分けられるが今回連続で襲撃が起きたのは移民街とパリ中心部のちょうど中間地点にあたる10区と11区。
さまざまな階層の人たちが交わる場所だ。
≫有名な観光名所はない。
政治的な建物もない。
では、襲撃犯はなぜここを狙ったのか。
今回の犯行声明はフランス語でも出されている。
≫10区と11区を狙ったのはごく普通のフランス国民に恐怖心を植えつけたかったからとの見方がある。
≫フランスは9月27日からシリア領内でイスラム国に対する空爆に踏み切っていた。
フランスに対するテロ計画を察知したためとしている。
≫イスラム国には多くのフランス人戦闘員がいる。
中には幹部になっている者もいるという。
イスラム国には3種類の形態がある。
1つはバグダディ容疑者を頂点としイラクとシリアで支配地域を持つイスラム国の中枢。
もう1つが、それ以外の地域で活動していた別の組織が忠誠を誓い事後承認で傘下に入るケース。
ナイジェリアのボコハラムやロシアの旅客機を墜落させたと公言しているイスラム国シナイ州などがそれに該当する。
そしてもう1つがイスラム国にシンパシーを感じた個人。
ホームグロウンやローンウルフと呼ばれている人たちが自らの判断でテロを起こすタイプ。
あとからイスラム国が犯行を褒めるないしは自分たちの犯行にすり替えるような声明を出すことが多い。
今回の犯行は複数のホームグロウンが仲介者などを通して集まり行われたとの見方が当初はあった。
だが、フランスのバルス首相は別の可能性を示唆した。
≫今回の事件、イスラム国がどういう形で関わっていたのか。
例えば、シリアかイラクの組織の中枢が襲撃計画を立案し、命令を出して人を送り込み武器と金も用意したのか。
詳しいことはまだわかっていない。
だが、組織の中枢と各地に有象無象いる個人が結びつき、1つのテロを起こしたとなるとテロとの戦いは新たなステージになりつつあるのかもしれない。
≫国際社会は難しい選択を迫られる。
シリアの隣国ヨルダンの空軍基地を飛び立ったフランスの戦闘爆撃機。
シリア北部のラッカにあるイスラム国の訓練施設や司令部などを攻撃した。
パリでの同時多発テロのあとフランスが空爆を行うのは初めてだ。
≫一方、シリアの北隣にあるトルコで開幕したG20首脳会議はパリでの犠牲者を悼む黙祷で始まった。
会場の片隅にあるソファでオバマ大統領とロシアのプーチン大統領が話し込む姿があった。
しかし、この35分間の会談でもシリアをめぐる両者の隔たりは埋まらなかった。
オバマ大統領はまもなくイギリス、ドイツなど4か国の首脳らと会談しイスラム国への対応策を協議する。
≫このあとも内藤さんなるべく伺いたいと思うんですがちょっといくつか見解を聞きたいのですがまずフランスとしては9月からシリアに空爆を新たにイラク以外でも始めましたけどフランスへのテロ攻撃の予兆を感じて行ったとかさっきもそういうニュアンスが出ていたと思います。
それから、イスラム国が今回、犯行に及んだとすればこのフランスのシリア、ラッカへの空爆を含めてそういうことへの憎悪でというふうにもみてるようですがちょっと違う見方もできますね。
≫私も犯行声明というのをいくつかの言語で読んだんですがあまり大した内容ではないというのが私の印象なんですね。
一種の秘密の暴露というか彼らが犯行をやったというならば知り得ない内容というのが出てこない。
原因として言われていたのが1つは空爆のこと。
それからもう1つは我々の預言者を侮辱し続けた。
これは1月のテロのときのですね。
あとはパリの街が不道徳だとかどうとか。
どうでもいいようなことを書いている。
となると、果たしてちゃんとした上意下達の命令系統によって組織的に起こされたテロなのかどうかということはあの声明文からだけでは読み取れませんでした。
ですから今のVTR長かったのですがその中にも1つありましたよね。
ちゃんとした命令系統でやっているのか古舘さんがおっしゃったですね。
もうちょっと、場当たり的にやっているのか。
どちらかというと場当たり的のほうが当たっているのではないかなと思っています。
というのはどこを狙うかにしてもフランスに対する憎悪というものをかき立ててやるのならエッフェル塔なりルーブル美術館なりエリゼ宮なり国家の権威、象徴となるものを狙えばいいんです。
しかし実際に狙われたところはこれは、私の推測ですけど恐らくテロリスト、実行犯たちが自分たちの行ったであろうコンサートホール自分たちも行ったであろうサッカースタジアム自分たちも友達と会っていたかもしれないカフェ。
そういうところを狙うところに非常に残忍で無慈悲でしかも人と人との関係性というものを一切考慮しないそういう残忍さを感じるのですがそれって、イスラム国の特徴なんですね。
日本人ジャーナリストを殺害したときもそうでしたけどどうして、こんなことをするのかといっても説明がつかないようなことをする。
でも、我々は外にいますからどうしてこうなったのだとみようとしますが、それがイスラム国だというふうにみれば確かにイスラム国的なんですね。
≫確かに、空爆に対する怒りであるならばアメリカやロシアを狙ってもいいはずです。
≫そっちが先ですね。
≫なぜフランスなのかという決定的な証拠付けにはならないことになりますね。
また、後ほどお話を伺いますけど速報で過激派組織のイスラム国が新たに映像を公開しているということなのでコマーシャルを挟んで。
≫速報が入っていますのでお伝えします。
過激派組織イスラム国が新たに映像を公開しました。
アメリカの中枢ワシントンを攻撃すると予告しています。
日本時間の午後8時半ごろにイスラム国が新たにインターネット上に映像を公開しましてシリア領内への空爆に参加する国々に対して今回のパリ同時多発テロと同様のテロ攻撃を行うと警告しました。
そのうえで必ずアメリカの中枢ワシントンを攻撃すると新たな攻撃を行うと警告しました。
≫という公開があったわけですが今度はパリに戻りまして富川アナウンサーが今、中継の場所に立っています。
そちらから現在の状況を含めてお願いします。
≫今も多くの方が追悼に訪れています。
パリの中心部にあります共和国広場です。
多くの方が花束を手向けそしてろうそくに火をともしメッセージを掲げています。
先ほど、こちらに訪れた方は地面にこんなことを書いていました。
罪のない犠牲者の家族のために祈りましょう。
まさに犠牲者はもちろん残された家族もつらい。
その人たちのためにも祈りましょうという気持ちで皆さん集まっているんですね。
この共和国広場に最も多くの人が集まったのは2時間半ほど前。
こちらの時間で正午のことです。
広場がびっしりと埋まるほどの人が集まりまして黙祷を行い、どこからともなく国歌斉唱が始まりました。
この共和国広場がある場所というのは今回6か所テロ事件があったわけなんですがそのうちの3か所と非常に近くに位置しています。
最も多くの犠牲者が出ましたバタクラン劇場もここから徒歩で7〜8分のところにありましてそのバタクラン劇場規制されていて近くに近づけないということもあって多くの人たち、こちらに追悼に集まっているんですね。
ここに多くの人たちが集まるのにはもう1つ大きな理由があるんです。
それはフランスの人たちにとってこの場所が非常に重要な場所だからなんですね。
自由であり、共和国の象徴としてこの広場が存在しているからなんです。
いろんな問題を提起する際にはこの広場がまさに始まりの場所となります。
あのシャルリーエブド襲撃事件の際にもこちらには160万人の人が集まってフランスの表現の自由を求めて大行進がありました。
そのスタート地点にもなりました。
今回、オランド大統領からは非常事態宣言が出されました。
部屋からは外出を控えるようにそして集会は禁止ということだったのですがそれでもやはり多くの方が街に出て集まってきているんですね。
この周りを見渡してみても多くの方が街を行き交っていますしこの周り、店がずらっと並んでいるんですけど見る限り閉めているところはありません。
そして、画面左手赤い屋根のあのカフェにもテラス席が見えますか。
あちらには多くの人が外でアフタヌーンティーを楽しんでいるんですね。
話を聞きましたところ部屋に閉じこもっていてはテロに屈したことになると。
だからこそ、外出していつもどおりの生活をすることでテロと戦っているんだと多くの方が話していました。
皆さん、強い気持ちを持っていらっしゃいます。
しかし、一方で今回テロが普段の生活の場所で起きてしまったということで恐れという気持ちも抱いています。
強い気持ち、そして恐れが皆さん混在しているようなそんな状態を私、話していて感じました。
≫昨日、本番がありました「報道ステーションSUNDAY」それから急遽、パリに向かって取材をしている富川悠太アナウンサーが伝えました。
内藤さん、伺いたいんですが共和国広場なんですけどもちろんフランスで暮らしているフランス国籍フランス人の方々には今、富川さんも伝えたような意味が深くあると思います。
一方で、人口の1割といわれるフランスの中のイスラムの方が穏健なほとんどがイスラム教徒の方々ですが本当にその1割500万人の方々がいらっしゃってそういう方の一部からすれば共和国広場というけれどもかつて、北アフリカ中心にあるいは第1次世界大戦後にイラク、シリアの線引きも含めてフランスが植民地化したり秘密協定で国境線を引いたりいろんなことを感じさせる広場でもあるんじゃないでしょうかね。
≫私たち日本人ですから第2次大戦、その前も侵略の歴史に対していまだに大変強い敵意が向けられることを知っていますよね。
しかし第2次大戦の勝者であったフランスこれはイギリスも同じですけど第1次大戦のころにアジアやアフリカで何をしたかの責任は問われずに今日まできているんです。
しかし、そういう国から来た人たちにとってはそれは決して過去の遠い話ではないわけですね。
それでは、自由・平等・博愛。
この最後の博愛はちょっと誤訳に近いですけどそういわれたフランスにやってきて果たして自分たち、自由で平等で愛されただろうか。
そう思っていない移民の2世、3世の人たち多いと思います。
1世の人たちがとにかく血眼になって働いて、少しでも生活を豊かにしようと思っていましたからもともと1世の人たちは宗教にはほとんど関心ありませんし実践していませんでした。
≫実際はモロッコとかチュニジアとかそれから、あとアルジェリアそういうフランスの植民地だったところから来たわけですね。
≫あと西アフリカのマリとかですね。
そのお子さんたちお孫さんたちの代彼らが今20代なんですよ。
代が変わるにつれてフランスは当然、自分たちに同化すると思った。
フランス的な価値を尊重してフランス人として生きると思った。
そうすれば個人としてフランス社会を受け入れいますよ。
これは嘘ではないんです。
しかしながら、例えば自分がアリという名前のアラブ人だったとしていろんなところで差別を受けます。
確かにお店でも就職のときも受ける名前を聞いただけで移民系だろとわかってしまって残念ですが、就職採用ございません。
どこにお住まいですか。
地名を言えば移民が集中している地区であることはフランスの場合非常によくわかってしまう。
そういう経験を山のように積んできてそれで不満を持つなというのはそれは無理なので結局、自由でも平等でもまた愛されてもいない。
しかも、フランスにいる移民たちイスラム教徒の移民たちにとってはフランスが大変強い世俗主義といって国家とあるいは公の領土と宗教を切り離しなさい。
それは、いいんですよ。
それはフランス共和国ができた歴史の中で当然のこと。
≫独特の強い政教分離ですよね。
≫これは何物にも変えがたい価値なんです。
しかし、そこにイスラム教徒の人たちが20世紀後半にやってきた。
しかし、イスラムという宗教は聖俗を分けるという感覚がございません。
最初のうちは、世俗的なイスラム教徒の人たちだったからあまり問題ないんですが自分のアイデンティティーを先ほど申し上げたことの中で自分は何者なんだろうと自分に問うているということが民族に問うても無駄だということがわかってくるんです。
フランスの場合、民族としてまとめて処遇したり、差別したりということはありません。
そうすると、自分はアリ何々だから差別を受けたと思うかといえば決してそんなことはない。
差別を受ける側は自分がアラブ人だから移民だから差別されたんだろう最近では9・11以降は自分がイスラム教徒だから差別されたんだろうと思っているんです。
それでも、その両者の分裂をフランス政府が埋めようとしなかった。
ひたすら啓蒙によって彼らは自分たちの文化を尊重しまさしく広場の象徴でもあるということを少しフランスの市民にも考えてほしいと思うんです。
≫スカーフは巻くなとよく言われるそういう政策がどうんだろうという。
ここから転じて今回の犯行の手口でどういう人間がどれだけ深い連携があったのかなかったのか。
犯行に及んだのかを考えますとまず3つのグループといわれますがどう考えても3つのうち2つはスタジアム周りも含めてテロリストの中のプロ中のプロとは思えない状況になっていますね。
これは3つが深く連携しているというよりはバラバラで誰かが束ねたのではないかという見方があります。
≫私もそっちだと思っています。
つまり、コーディネーターがいて伝えられている情報によればシリアからも潜入したといわれていますから1人ないし2人はシリアから行き指示を伝えていると。
現地側のコーディネーターが当然必要でそれはベルギーにいたかもしれませんが別にベルギーにいる必然性はありません。
ヨーロッパ中にこういう運動というのはありますし暴力の芽はあるわけですからたまたまベルギーにあってそこで武器などを調達してしかし、最後の犯行の現場というのは現場のコーディネーターがいないとできないと思うんです。
つまり、コーディネーターの下に実行犯がいて指示をしていたということも伝えられています。
まだ、はっきりわかりませんが若い移民の3世ぐらいの若い青年たちがそういうものに使われたのではないかというふうに見ています。
≫カメラを反対側に切り返してみることというのはこういうことを報じるうえで非常に重要だと思うのであえてお伺いしたいのですが本当に、この残忍なテロ許すまじきテロを行った。
これはとんでもないことは当然ですけれども一方で有志連合のアメリカのロシアのあるいはヨーロッパの一部のフランスも含まりますが誤爆によってむこの民が殺される。
結婚式の車列にドローンによって無人機から爆弾が投下されて皆殺しの目に遭う。
これも反対側から見るとテロですよね。
≫全くそのとおりなんです。
我々がテロというときこういうテロ組織を指して行っていますけど例えば昨年ガザとイスラムの間に大変な紛争があってもちろん、イスラエルのほうが圧倒的に強い力を持っているわけですからガザの多くの人が亡くなりうち500人は子どもだった。
亡くなった方のご遺族からすればこれがテロでなくてなんでしょうか。
国連が運営している学校も攻撃を受けてしまった。
あるいは最近アフガニスタンのクンドゥズで国境なき医師団が経営している病院が攻撃されましたね。
国境なき医師団は声が強いんですよ。
だから最初に攻撃した。
ですが、最初米国はあれをコラテラルダメージつまり付随する犠牲やむを得ない犠牲非常に強く抗議されたから最後にオバマ大統領が謝りましたけど、実は全くそういう声を発することのできない膨大な数の死があるんですね。
もちろんテロを肯定はしませんがそういう犠牲になる人たちの目線から見れば有志連合がやっていようがロシアがやっていようがフランスがやろうが同じくテロじゃないか。
この問題でもう1つ非常に重要なのはシリアから今、膨大な数の難民が出ていますね。
確かにイスラム国の支配地域からも出ているんです。
しかし、彼らが何を恐れているかといえばイスラム国も怖いですが空爆のほうを恐れて難民化するんです。
一瞬にして、住む家家族を吹き飛ばされてしまうわけですからそりゃイスラム国の残忍な統治も怖いでしょうが、しかし何かの刑罰を受けるまでに時間がありますけれども時間がない。
一瞬にしてこれがもうすでに7000回8000回、9000回と行われてこれでフランスも参加する。
ここからまた難民が出てくればいくらフランスが毅然とした態度でテロは許さないといっても軍事力の行使によってこのテロが根絶されるという可能性は全くないと思っています。
≫ここ、大事な話なのでもう1つ、手短にちょっと聞きたいのですが難民がテロリストになるかのようなとんでもない誤解をしちゃいけなくて難民にまぎれることがあってもだから難民を戻そう、排斥しようというのは大変危険な考えになっちゃいますね。
≫残念ながら、もう昨日、今日日本国内での報道でもあります。
テロリストは難民だったというふうに書いてしまう。
これは違います。
この今の難民の本流をテロリストが利用している。
特にイスラム国空爆によって弱っていますから外でテロを起こそうとするならば逆にいえば格好のチャンスなんです。
多くの難民の中にまぎれてしまう。
それはテロリストが難民を偽装しているのであって難民がテロリストになったわけではない。
しかし、これをきっかけに恐らくヨーロッパの多くの国で難民はもう受け入れないあるいは帰れというような論調が強くなってくると思われます。
ドイツもメルケル首相がいつまで持ちこたえるか私にはもうわからない。
こういうふうになってきたときにこの狭間で右往左往してしまう難民たち。
もともと命からがら逃げているわけでその人たちに更なる辛酸をヨーロッパがなめさせたときに彼らが最後にヨーロッパに敵意を向けないと誰が言えるんですか。
≫木村先生、憲法学者として専門の1つである人権。
こういうテーマでぜひお話を伺いたいと思います。
≫やはり今後の日本国内の問題も考えておく必要がありましてやはり、テロをきっかけに異文化に属する人たちへの人権侵害が生じることはあってはならない。
これ、強調しなければいけないと思います。
歴史を振り返ると中世では魔女裁判、20世紀ではソ連での反体制運動の弾圧やアメリカのマッカーシズムといったように不安を利用して安全確保になんの役に立たない人権弾圧が行われるということはたくさんありました。
現代の日本でも9・11テロの直後に、捜査機関が日本国内のモスクを見張ってそこに通う人々の行動を調査して、データベース化するという事件が情報流出から明らかになりました。
もちろん、テロなどの重大犯罪を防止するために情報収集したりする必要がある。
これは、確かにする必要があるかもしれないですけどしかし、圧倒的多数のムスリムの人々は平和的で友好的な人たちなわけです。
そうした人々の情報を収集したうえでデータベース化までするというのはこれは明らかな人権侵害でありプライバシーの侵害であったと批判されています。
もちろん、捜査機関がデータベース化することが一切許されないわけではないですが、しかしそういうことが行われているのは暴力団とかあるいは日本赤軍オウム真理教といった組織的犯罪を過去にしたことがある集団。
そうした集団についてはデータベース化する理由もあるかもしれませんけれどもモスクに通っている人というだけでデータベース化する。
これは犯罪者集団とそうした人々を同視する差別であったといわざるを得なかったかと思います。
やはりテロは許されない行為です。
他方で権力者も、あるいは国民自身も不安に流され不合理に警察活動を求めてしまう傾向はあります。
テロの防止を口実とした人権侵害がなされないようにきちんと権力を監視すること。
また自分自身が不安に流されて不合理な権力乱用を求めないこと、こうしたことを考える義務が国民にあるのではないかとそしてムスリムの人々と友好な関係を維持することが日本の安全にとって重要なのではないかと思います。
≫旅番組やグルメリポーターとしての活躍も印象的でした。
俳優の阿藤快さんが亡くなりました。
69歳でした。
≫おとといの14日が69回目の誕生日だった俳優の阿藤快さん。
昨日、都内の自宅で阿藤さんが亡くなっているのを親族らが見つけた。
神奈川県出身の阿藤さんは大学卒業後俳優座に入り1970年代に舞台デビューする。
その後、名脇役として活躍してきた阿藤さん。
今月7日に全国公開されたばかりの映画「シネマの天使」では取り壊される映画館の映写技師を演じた。
≫いいじゃねえか。
映画館っていうのはな愛をはぐくむ場所でもあるんだよ。
≫旅番組のリポーターも長く務め飾らない人柄で親しまれた阿藤さん。
葬儀・告別式は近親者で営まれる。
≫景気失速が数字となった。
今年7月から9月のGDP・国内総生産の成長率が発表され実質で0.2%のマイナスで年率にすると0.8%のマイナスだった。
マイナス成長は2期連続だ。
原因は、設備投資。
中国経済の低迷で企業が投資に慎重になりマイナス1.3%だった。
≫矛先を経済界に向ける政府。
だが経団連前会長の米倉氏は…。
≫と、政府を批判。
企業が内部留保を設備投資に回していないとの指摘について我々は現金を持ちすぎていると批判されるが≫国立競技場が新しくなる前に旧国立競技場の跡地ということですけどおとといの雨によって水たまりが多くできてこの跡地が公開された写真を見ると新聞の夕刊こぞって出してますけど湿原のようですね。
これには映ってないんですが鳥が群れで来ていて水たまりのところに。
深く掘り込んじゃってるんです。
≫東京では日中青空が広がっていたんですが少し前から細かい雨が降ったりやんだりするようになってきました。
今はちょっと屋根があるところに移動しているのですがこのあと明け方まで雨が降りやすい状態が続きます。
そして明日は全国的に雨となりそうです。
さて、最近暖かい日が多くなって11月とは思えないくらいですね。
特に顕著なのが西日本でこちらの長崎なんです。
今日は22.1度まで上がりました。
平年の気温が18度前後ですので高くなっていることがわかりますよね。
この20度以上というのが今月を振り返ってみますと3日から2週間連続していたんです。
この時期にこれだけ続くのは21年ぶりとかなり記録的になっています。
明日も全国的に暖かくなりそうです。
≫スポーツは野球です。
青山さん、お願いします。
≫はい、お伝えします。
世界野球プレミア12。
今日から負けたら終わりのトーナメントです。
つい先ほど、日本の準々決勝が終わりましたので早速、ご覧ください。
≫予選ラウンド5戦全勝の日本。
決勝トーナメント初戦の相手はプエルトリコ。
1回、2塁1塁のチャンスでスタメンを外れた中村剛也に代わり初めて4番に入った筒香。
≫日本先制、4番筒香のタイムリー。
≫4番起用に応える一打で先制する。
日本の先発はエース前田健太。
3回、連打を浴びるなど3塁1塁のピンチを招く。
ダブルプレーにしとめ、ほえた。
前田健太が得点を許さない。
その裏。
4番、筒香が2打席連続のヒットを放つと続く中田はフォアボールを選び2塁1塁。
チャンスで6番、平田。
≫平田、捉えた。
レフトへ上がった打球は頭の上を越えていった。
≫筒香がホームイン。
1塁ランナー中田も一気にホームへ。
ここは相手の中継プレーに阻まれたが平田のタイムリーで2対0とリードを広げる。
4回、前田健太がクリーンアップ相手にギアを上げる。
≫空振り三振。
≫更に…。
≫見逃し三振。
≫相手主軸をしっかりと押さえ込みリズムを作る。
その裏の日本、フォアボールで出塁した中村晃を1塁に置いて9番、嶋。
これがフィルダースチョイスを誘いチャンスが広がる。
秋山が倒れたあと打席には3試合ヒットのない2番、坂本。
≫レフトへ。
≫2人のランナーが生還。
坂本の16打席ぶりのヒットで日本が4対0とリードを広げる。
7回、無失点の前田健太に代わりマウンドに上がった則本。
150キロを超えるストレート。
則本、2人を完璧に抑えると…。
日本が準決勝進出を決めた。
≫日本の準決勝は木曜日、東京で行われるんですが相手はまさに今、試合が行われているキューバ対韓国戦の勝者どちらかになります。
先発は大谷翔平投手です。
≫また、パリのテロ事件で新情報が入ってまいりました。
フランスの複数のメディアが伝えているようですがこれまでに特定されている5人の実行犯は全員、シリアへの渡航歴があるというふうに伝えているということです。
フランスのあくまでも報道ですが。
シリアのパスポートがあってこれは偽造ではないかとかいろいろ言われていましたけれどもこういう話。
それから、イラクの当局者がイスラム国から得た情報として2015/11/16(月) 21:54〜23:10
ABCテレビ1
報道ステーション[デ][字]
フランス同時多発テロ、犯行グループの実像は?その背景にあるものは?人、武器…国境を越え結びつくネットワーク▼現地から最新の情報▼G20会議
詳細情報
◇番組内容
緊迫感や速報性を重視したニュースと元気で明るいスポーツ、硬軟取り混ぜた時代を映し出す特集に季節感あふれる天気予報と情報満載です。
◇出演者
【メインキャスター】
古舘伊知郎
【サブキャスター】
小川彩佳
【コメンテーター】
立野純二(朝日新聞論説副主幹)、ショーン・マクアードル川上(経営コンサルタント)、中島岳志(北海道大学公共政策大学院准教授)、木村草太(首都大学東京准教授)
【スポーツ】
松岡修造、澤登正朗、中山雅史、稲葉篤紀
【特別リポーター】
長野智子
【スポーツアナウンサー】
青山愛
【天気予報】
林美沙希
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/
放送内容が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ニュース/報道 – 経済・市況
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