「きょうの健康」今週は「うつ病を知ろう」と題してお伝えしています。
今日もパパイヤ鈴木さんがご一緒です。
どうぞよろしくお願い致します。
お願いします。
うつ病ですと言われるためにはたくさんのハードルがあるという事を初めて知りました。
いろいろ慎重に慎重にやっぱり確認作業をしてうつ病という事を診断という事を知った訳なんですけれどもさあラインナップこちらです。
今日は「さまざまなうつ病」という事でお伝え致します。
お話は…精神科医の…どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
そのさまざまなうつ病という事ですがさまざまな種類のようなものがあるという事ですか?そうですね。
代表的なものをここに挙げてみました。
誰もがどれかに当てはまるとかそういうものではありませんが例えばこのようなタイプがあるというようなものです。
まず最初のメランコリーというのはうつ病の中でも最も典型的なタイプのうつ病です。
それから非定型うつ病というのはこのメランコリー型とは真反対の特徴を示すうつ病のタイプですね。
それから精神病性というのは最も重症なタイプで幻聴とか妄想とかそういったものを伴うものです。
メランコリーな気分とか結構使ったり…。
メランコリーという言葉自体は歌のタイトルにもあったりとかして。
どういうものなんですかね?このメランコリーの特徴の一つはこのように自分を責めてしまうと。
周りに迷惑をかけているとか全て自分が悪いというふうに思い込んでしまうと。
そういった特徴ですね。
メランコリーと非定型をちょっと比較しながら説明したいと思うんですけれどもこの非定型の場合にはほかの人からの自分に対する評価のような言葉に対して非常に傷つきやすくてそれをいつまでも引きずってしまって落ち込んでしまうと。
それでは次の特徴見ていきましょう。
メランコリー型は早朝覚醒。
早朝といいましても2時3時とかですねそういう時間に目が覚めてそのあと眠れないと。
そういうのが特徴的ですね。
それに対して非定型うつ病の場合には朝が起きられなくて日中も眠くてしかたがないというふうに一日寝てしまうと。
そういう過眠という症状が特徴的ですね。
「僕なんか駄目だな」というのがメランコリー型に対して非定型はその言われた事が気になるという本人としてはすごく違う事でも周りから見るとその違いが分からないじゃないですかね。
外から見ると同じ自責感というのとほかの人の言葉を気にするというのが似たように見えたりとか実は判断難しいところがありまして実際にはメランコリーなのか非定型なのかその中間的な患者さんも多いですしどちらかというふうに決める事はなかなか難しいですね。
もう一つ重症とおっしゃいました精神病性ですねこれもあるんですね。
はいこれは精神医学的な用語としては現実の認識がうまくできなくなっている状態という事を一般に精神病的とか精神病性といいましてこの場合には…うつ病で見られるこの精神病性の特徴としてよくあるのがこの大変な罪を犯してしまったというふうに思い込んでしまう。
あるいは破産してお金が無くなってもう借金取りがそこまで来ていると。
そういうような事を信じ込んでしまうと。
こういったような妄想が現れてきますと治療の上でも入院治療が必要になってきますね。
治療としてはそれぞれやっぱり違ってくるんですか?治療の柱としてはうつ病に共通です。
その柱というのは2本柱その精神療法と薬物療法ですね。
精神療法というと患者さんにその病気についてよく説明してご理解頂く。
そしてうつ病の場合にはその生活リズムが乱れたりしていますのでリズムをしっかり整えていくような生活指導をしたりとかそういった事全体を含めて精神療法と呼んでおります。
軽症のうつ病の患者さんの場合には場合によってはこの精神療法だけでもかなりよくなるケースがありますのでこれだけで治療する場合もあります。
ただし中等症以上のうつ病の方の場合はこの薬物療法これが必要になってきますね。
更に重症のうつ病の場合になってきますとこの通電療法というような治療法その中の代表的なものがこの修正電気けいれん療法というものですけれどもこういったものを使いますし秋から冬にかけてうつ状態になるという季節性うつ病という特殊なタイプのうつ病があるんですがそういったタイプのうつ病の場合は朝の2時間ぐらい光を浴びるという光療法というような治療法が有効である事も分かっています。
どのくらいの頻度でそうしますと通院といいましょうかね治療に行ったらいいんでしょう?うつ病の場合は通常1週間ごととか2週間に1回とかそういった形で治療を続けていく事が多いです。
日本でのその精神科の外来診療といいますと大体一回5分から10分ぐらいの間でその間に精神療法といわれると精神療法は受けてないとおっしゃるような方もいらっしゃるんですけれどもそれは恐らく映画なんかで見る精神分析で1時間ぐらいじっくりお話をするみたいなそういうイメージがあると思うんですけれどもやはりその5分10分の面接の中でもこういったポイントを押さえながら診療していきますのでそれを2週間ごとに積み重ねていくという事も大きな意味があるというふうに思います。
薬はどんなふうにして用いるんですか?軽症であってもなかなかよくならない場合とか中等症以上の場合あるいは軽症でもメランコリーの場合こういった場合にはこの抗うつ薬というのを使います。
どんなふうにその…服用してくんでしょうかしら。
抗うつ薬というのはいろいろなタイプがあるんですけれども基本的には1種類を少量から開始して様子を見ながら始めていきます。
そして効果が出始めるのに少なくとも1〜2週間はかかるんですね。
この間というのは効果がないにもかかわらず副作用だけは出てしまいますのでこの間副作用ばかりが出て逆に具合が悪くなったと思ってやめてしまわれる方も多いのでこの辺最初によく説明を受ける必要があると思いますね。
そして薬が効き始めてから十分量に増やして少なくとも4週間以上4週間から8週間ぐらいはそのお薬で経過を見ていきます。
そして4週間から8週間で効果が出てこなければ別の薬に変えた方がよいという事になります。
そしてそのどれかの薬で効果が出始めましたら2〜3か月の間に改善が期待できると。
そういう事になります。
そうしますとやっぱり薬は最初1種類なんですか?何かこの薬とこの薬とかそういう事でもないんですか?薬を2種類以上合わせてのみますとどの薬が効いたのか副作用が出てもどの薬の副作用なのかという事がよく分からないんですね。
そうすると薬をどのように変えていったらいいかも分からなくなって治療がうまく進まなくなってしまうんですね。
ですから基本的には1種類だけにしてその薬を最大の量まで持っていって駄目だったら次の薬に切り替えると。
そういうような治療法が基本になります。
それで何剤か試してみてどうしても駄目だという場合は2種類使うと有効であろうといわれている組み合わせがいくつかありますのでそういった組み合わせで2種類使うという事はあります。
しかし最初から例えば3剤も処方されたと言ってる場合にはどうしてそういう事なのかという事をよく主治医の先生と話し合うといいんじゃないかなと思います。
副作用ってどういうものが…。
主なものとしては食欲不振とか吐き気が出るタイプの抗うつ薬がありますしあと眠気が出るタイプの抗うつ薬あるいはイライラが出るタイプのもの。
それから口の中が渇いたり便秘がしたりするというような副作用が強いものもあります。
ですので抗うつ薬というのは実は作用に関してはどの薬でもそんなに大きな差はないんですが副作用についてはかなり大きな違いがありますので薬を選ぶ時には作用によって選ぶというよりかは副作用によってどの副作用なら我慢できるのかという事で選ぶ事が多いですね。
そうなんですか。
僕だったら吐き気はやっぱり絶対嫌なんですけど口の中が渇くのと便秘は耐えられる気がするんですけど。
言い方変ですけど食欲不振もそんなに…。
本当は大変なんでしょうけど選べるというのが言い方変ですけどちょっと変わってますね。
精神科の治療というのは症状そのものの苦しさそれから薬の副作用の苦しさそれに加えてこの病気というのを周りから理解されないと。
患者さんはこの3つの苦しみを抱えてるというふうによくいわれます。
ですからこの副作用の苦しみというのは本当に治療する中では大きな問題になってきますね。
副作用が最初出てきついとそういう場合には何か違う薬を処方したりする事もあるんですか?その副作用を改善するための薬を使う場合もありますし抗うつ薬だけではどうしても夜の眠りがとれないといった場合には一時的に睡眠薬を併用するという場合があります。
あるいはこの抗うつ薬だけではなかなか効果が現れなくて駄目だというような場合には気分安定薬と呼ばれるタイプのお薬を併用したりあるいは抗精神病薬を併用するというような事によって効果が期待できる場合もあります。
何か心の病気だと思っていたので薬とかで治すものではないかなというふうに思ってたんですが脳の病気だという事になるとやっぱり薬は有効だと思うんですよね。
どのぐらいの方が治ってどのぐらいの方が治らないものなんですか?抗うつ薬の有効性というのは60%から70%というふうにいわれています。
ですからかなりの人に有効性があるんですけれども逆に言えば何割かの人には有効性がないという事ですね。
ずっとやっぱりこれはのみ続けなきゃいけないですか?抗うつ薬はよくなってから大体半年から1年ぐらいは続けると。
その間にやめてしまうと再燃しやすくなるという事がいわれています。
半年から1年はやめちゃいけない。
ただしそれ1年ぐらいたったら多くの場合はやめる事ができると思いますけれどもそこで続けた方がメリットがある場合もあるかもしれませんしその辺はやはり主治医の先生とどういう治療方針でいくかをよく話し合うという必要があるかなと思います。
ほかに何か注意する点というのはあるんでしょうか?まずこの24歳以下の方で抗うつ薬を使う場合には場合によってはその衝動性が高まって自殺のリスクを増やすんじゃないかというデータも出ておりますので利点と欠点といったところをバランスをよく考えて治療を選択していく必要があると思います。
それから妊娠中の女性の場合には抗うつ薬の中には胎児の成長に影響するものがあるという事がいわれておりますのでやはり妊娠中の使用には十分注意した方がいいという事になります。
それから高齢者の方の場合にはどうしても副作用が出やすくなってしまいますのでその意識が少しもうろうとするとかあるいは転倒や骨折といった事が起きやすくなったりという場合もありますので注意して使う必要がありますね。
でも治らない部分も3〜4割あるという事ですよね。
そうした場合には治療法としてはどんなものがあるんでしょうか?通電療法というものがありますね。
通電療法といいますとさまざまな種類の通電療法が研究されているんですけれどもその中で最も効果が強くてなおかつ保険診療で行えて誰でも受けられるのがこの修正電気けいれん療法と呼ばれているものです。
このように頭部に電極を当てて電流を流してけいれんを起こす。
脳の中にけいれん性の放電を起こす事によって治療をする方法です。
通常は…改善が期待できるとそういう治療法です。
電気けいれん療法では1か月ぐらいの間に90%前後の方が改善するというふうにいわれております。
最初からこの電気療法ってできないんですか?通電療法というのは効果が高い反面多少リスクもあるという事があります。
全身麻酔の上に筋弛緩薬を使うんですけれども筋弛緩薬が十分効かなかった場合に実際にけいれんが起きてしまってまれに骨折というような事故が起きる場合もありますしそういった副作用が出る場合もありますのでやはり最初から使うべき治療法というところまではいかないかなという事ですね。
脳の病気で薬を使って7割近くの方が治る可能性があるというのを聞いてすごく安心しました。
ちゃんと形があってそれでそれに対する薬もあって何か随分とイメージが変わりました。
本日いろいろなタイプのうつ病があると言いましたけれどもお一人お一人が何型というふうに決められるほどはっきりしたものではないんですね。
むしろこういったタイプのうつ病かもしれないと思ってその方向で治療してみてどうしてもうまくいかなければじゃあこちらのタイプかもしれないという事で治療してみるとかそういったような感じになります。
ですからうつ病の治療というのは患者さんと医師の共同作業という事になりますので一緒に話し合いながら治療方針を決めていくと。
そういう形でうまく治療していって頂ければなと思います。
「さまざまなうつ病」と題してお伝え致しました。
ありがとうございました。
(2人)ありがとうございました。
2015/11/17(火) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 うつ病を知ろう「さまざまな うつ病」[解][字]
うつ病には、いくつかの特徴的なパターンがみられる。治療は、重症度だけでなく、どのような傾向があるかを確認して行われるが、いくつかのパターンが混在する人もいる。
詳細情報
番組内容
うつ病には特徴的なパターンがいくつかある。主なパターンは自分を責める特徴がある「メランコリー」、他人の言動に傷つきやすい「非定型」、幻覚や妄想を伴う「精神病性」。重症度だけでなくパターンを確認して治療方針を考慮するが、中にはいくつかのパターンが混在する人も。治療の基本は精神療法と薬物療法。薬はパターン・重症度でかわる。またそれ以外に通電療法・光療法を行う場合も。抗うつ薬の効果や注意点も詳しく紹介。
出演者
【ゲスト】パパイヤ鈴木,【講師】理化学研究所脳科学総合研究センター副センター長…加藤忠史,【キャスター】桜井洋子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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