(井田)
11月12日
秋の園遊会が赤坂御苑で開かれました
皇太子妃雅子さまが平成15年秋の園遊会以来12年ぶりに出席されました
雅子さまは体調を考慮し招待客らが並ぶ道筋を数十m歩かれ途中で一礼して退出されました
(天皇陛下)随分いろいろ漫画で。
そうですね。
まだ元気でやっております。
(天皇陛下)あぁそうですか。
園遊会には野球漫画で知られる水島新司さんらおよそ2000人が出席し両陛下や皇族方と言葉を交わしました
今日はなかなか入れない場所に入れていただいています。
そうですね。
こんなふうにくぐり…。
抜ける形になりまして。
大柄な人が多いのに。
目の前は美しい天然芝ですよ。
晴れ舞台に出て来たっていう感じでしょうね。
この場所で数々の熱戦が繰り広げられて来たわけですからね歴史を感じます。
こちらは日本ラグビーの聖地ともいわれている秩父宮ラグビー場です。
今年はラグビーワールドカップでの日本代表の活躍注目されましたよね。
そうですねファンが増えました。
実はこの「秩父宮」という名前は昭和天皇の弟秩父宮さまのお名前なんです。
去年天皇皇后両陛下もいらしていました。
今日は皇室とラグビーとの意外なかかわりについて特集でお送りします。
去年2月
秩父宮ラグビー場で日本選手権大会が開かれました
(拍手)
天皇皇后両陛下がそろってここでラグビーを観戦されるのは初めてのことでした
この試合で活躍した五郎丸選手にも関心を寄せられたといいます
(歓声と拍手)
今年ラグビーのワールドカップで一躍時の人となった五郎丸選手に当時の天覧試合について聞きました
(五郎丸)そうですね天覧試合をするのが個人としてもチームとしても初めてだったのでまぁ何かプレーで伝えることができたらな…というふうな思いでプレーしました。
僕の名前に非常に興味を持っていただいたみたいで。
五郎丸っていう名前が本名ですか?っていうことで…おしゃってたということを聞きました。
先月皇后さまが誕生日を迎えられた際
…とワールドカップでの日本代表の活躍に触れられたことについては…
今までラグビーがここまで注目されることなかったのでそれにお力添えをいただきましてホントにありがたく思ってます。
両陛下が試合を観戦された…
日本選手権やトップリーグの試合が行われるなどラグビー選手にとって特別な場所だといいます
まぁ聖地ですねみんながやっぱり憧れますし。
そこで一度はプレーしてみたいと誰もが思う所だと思います。
秩父宮ラグビー場という名称
なぜこの競技場に皇族の名前が付いているのでしょうか
秩父宮さまは明治35年生まれで昭和天皇の弟に当たります
少年時代からさまざまなスポーツを経験し…
…として国民に親しまれました
大正14年にはイギリスのラグビーの名門オックスフォード大学に留学
ラグビーについて秩父宮さまは「男らしいスポーツでありルールも紳士的である」と大変気に入っていたといいます
当時日本では東西にラグビー協会があり全国的な統一組織がなかったため秩父宮賜杯を賜ることなどをきっかけに…
しかし時代が戦時体制に流れて行き昭和18年に学徒動員が決まると若いラガーマン達も出陣しました
(玉音放送)
戦後スポーツの先陣を切ったのはラグビーだったといいます
終戦から2年後には専用競技場の建設計画が持ち上がります
焼け野原の東京でラガーマン達によってグラウンドの建設が始まりました
当時建設を担当した会社に貴重な資料が残されていました
こちらが昭和22年ぐらいに作られたアルバムなんですけれども。
昭和22年。
アルバムの中に収められていたのは…
設計図などの資料
当時の名称は秩父宮ラグビー場ではありませんでした
(小田さん)こちらに秩父宮さまが…。
秩父宮さまは造るところも立ち会ってさら地の状態の時から見てらっしゃったんですね。
(小田さん)まだ全然グラウンドが出来てないこの何ていうんですか…重機を使ってしてるところにいらしたというふうに聞いてますけれども。
建設地は青山にあった女子学習院の焼け跡
建設費の一部を捻出するため時計やカメラなどを売って身銭を切った関係者もいたといいます
工事の進む雨の日現場の視察に来られたのが当時協会の総裁だった秩父宮さまでした
その時建設会社の担当者に「何ぶんラグビー協会は貧乏であるから一つよろしく頼む」と激励されたといいます
そして着工からわずか1か月
昭和22年11月に東京ラグビー場が完成
秩父宮さまは初来日したオックスフォード大学の試合を観戦された翌年50歳で亡くなりました
その後秩父宮さまの思いは妃殿下の勢津子さまに引き継がれました
そしてラグビーの振興に尽くした秩父宮さまをしのび東京ラグビー場は秩父宮ラグビー場に名を変えました
昭和33年秩父宮ラグビー場で行われた貴重な映像が残っていました
当時皇太子だった天皇陛下も観戦に訪れニュージーランド代表の…
…の試合が行われました
海外一流チームの来日に秩父宮ラグビー場には多くの観客が押し寄せました
その後も秩父宮ラグビー場では数々の名試合が行われ日本ラグビー発展の基礎が築かれて行きます
当時オールブラックスコルツとの試合に出場した日比野さんを訪ねました
早稲田大学の学生で日本代表でもあった日比野さん
皇太子だった天皇陛下のご観戦は大変話題になったといいます
(日比野さん)あっこれこれが僕ですからね。
(日比野さんの声)いや〜殿下がおいでになるっていうことだけでも大変緊張してもう…。
これは頑張んなきゃいけないっていうそういう思いは鮮明に覚えてますね。
その後日比野さんはラグビー日本代表の監督を務めます
海外遠征の際には勢津子さまにあいさつをしたといいます
チームで呼ばれて激励を受けて遠征に出掛けるとか。
そういうことで秩父宮さまは近しく感じておりましたし。
今年のワールドカップで初めて3勝挙げて世界にも注目されたと。
ホントに新しい歴史をつくって壁を破ってくれたわけですけど。
それはあのもちろんラグビー精神…イギリスからまた秩父宮殿下からですねその他の先輩方から伝えられた指導された精神はですねそのまま息づかれていると思います。
戦後の復興とともに発展を続けて来た日本ラグビー
(実況)日本逆転!歴史が!歴史が変わった!
ラグビーを愛した秩父宮さまの思いは引き継がれ今も日本選手権の優勝チームには秩父宮賜杯が贈られています
11月23日皇居では新嘗祭が行われます。
新嘗祭は天皇陛下が今年取れたお米などを神々に備え収穫に感謝するお祭りで宮中祭祀の中で最も重要なものといわれています。
お米などは全国から献上されます。
今年献上した長野県の農家を取材しました。
来週お伝えします。
『皇室日記』それではまた。
2015/11/15(日) 06:00〜06:15
読売テレビ1
皇室日記[字]
前半は天皇ご一家、皇族の公務、研究、国内外の訪問、伝統と文化そして身近な事柄と皇室の関わり等のテーマで特集します、後半は皇室の皆さま一週間の動静をお送りします。
詳細情報
番組内容
前半はテーマを決め特集を組みます。テーマは天皇ご一家、皇族の公務、研究、国内外の活動や皇室の伝統、文化にスポットを当て掘り下げます。又、身近な事柄と皇室の関わりには新鮮な発見もあり親しみの持てる番組になるよう、様々な角度から皇室を紹介します。そして皇室の今を伝える為にタイムリーに皇室の行事を盛り込んでいきます。
後半は皇室の皆さまの一週間の動静をお送りします。字幕放送もしています。
出演者
井田由美(日本テレビアナウンサー)
青木源太(日本テレビアナウンサー)
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
ステレオ
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