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11歳ナビラさん:「戦争のことばかり考え」米国批判

毎日新聞 2015年11月16日 22時49分(最終更新 11月16日 22時55分)

シンポジウムで無人機被害について語るナビラ・レフマンさん(左)と父のラフィーク・ウル・レフマンさん=東京都千代田区で2015年11月16日午後8時30分、三木幸治撮影
シンポジウムで無人機被害について語るナビラ・レフマンさん(左)と父のラフィーク・ウル・レフマンさん=東京都千代田区で2015年11月16日午後8時30分、三木幸治撮影

 ◇東京都内でシンポジウムに出席

 2012年に米軍の無人機による「誤爆」で家族を失い、自らも右手を負傷したパキスタン人のナビラ・レフマンさん(11)らが16日、東京都内でシンポジウムに出席した。ナビラさんは「(なぜ米国は)戦争のことばかり考え(地域の)教育について考えてくれないのか」と住民を顧みない米国の姿勢を批判した。

 ナビラさん一家は12年10月、米軍無人機の誤爆で祖母(67)を失い、ナビラさんも右手を負傷した。

 シンポジウムに同席した父ラフィーク・ウル・レフマンさん(41)は「私は教師だが、なぜ我々が無人機の攻撃を受けたのか子供たちに教えることができない。どう説明すればいいのか」と、聴衆に問いかけた。

 またナビラさんは米軍が無人機のミサイルに多額の資金を投じていることに対し「なぜ教育に資金を使ってくれないのか」と訴えた。

 無人機の被害を告発する活動をしているパキスタンのシャーザード・アクバル弁護士は「米国は武装勢力の居住地について情報を持っていないのに空爆を繰り返し、被害の詳細を公表していない。この問題は国連で議論されるべきだ」と主張した。【三木幸治】

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