維新の党に続いて、民主党がゴタゴタしていました。いったん落ち着いたのでしょうが、またも支持率を下げる結果になったかもしれません。
きっかけは、維新でもゴタゴタの中心にいた江田憲二さんと前原さん。おそらく……細野さんを担ごうとしたんじゃないかなぁ……と、想像します。若いし、新しい党の顔としては細野さんは申し分ないと思いますが、マスメディアがその会合にあっという間に集まったところを見ると、どこからかリークがあったと考えるのが自然かと。
誰か、目立ちたい……? もしくは存在感を示したい人がリークでもしたのか……。
とにかく、多くの識者の方が言われているように、明らかに準備不足の上に時期尚早でした。
そもそも、前原さんがテレビに出て発言しているのをネット上で見ただけですが……「反自民党の受け皿に」とか言ってる段階でもうダメなことは確定です。政党って、政治集団です。つまり
「国をどうしたい」
っていう意思の集まりなんです。
山口氏率いる公明党はとにかく「弱者救済」。弱い立場にいる人を救うんだ、と。
橋下氏率いるおおさか維新は「地方分権・道州制」。国の権限を、地方にほとんどうつさせよ、と。
志位氏率いる共産党は「確かな野党」。要は、政権取れなくてもいいから、強い政党の政策にとにかく反対していこう、と。
共産党ってこうして書くとバカみたいに見えるかもしれないですが、国会の追及とか見ればわかりますけど、優秀な人材も多いし、全く侮れない政党です。しかも、存在意義もあるし(政権を託そうとは間違っても思わないけれど)。
自民党って、言い方は悪いですが「政治家でありたい人たちの集団」なんです。政治家ぶって、人に偉そうにするのが大好きな人達。権力とかお金がとにかく好きな人達。エライ人達の集まりに、自分もいることがとにかく好きな人たちだと思っておいてください。
そんな中、安倍さんが現れた。
珍しく、安倍さんは「ちゃんとやりたいことがある政治家」でした。「戦後のサヨク偏重の教育や負け犬意識から、日本を脱したい」という強い思いがある人です。彼はそれを「戦後レジームからの脱却」と言います。僕もとても好きな言葉です。
安倍さんをトップにした自民党は強い。間違いなく、ここ20年で多分一番強い自民党です。小泉さんの時のように、空中戦に強いだけの集団じゃない。
民主党がすべきことは、
「何をしたい党なのか」
を明確にすることです。国民の見方は「自民党の2軍集団」。確実にそう見ています。なので、誰も魅力を感じないんです。反論してるだけなら共産党の方がよほど上手いから。
2009年に国民にウソをつきまくっていた民主党が解党するのは大賛成です。はっきり言って、もはやその名前では戦えないと思います。でも、回答する前にすることは、「やりたいことを決めること」です。1丁目1番地を決めること。それがないままでは、来年の参院選も、かなり厳しい結果となることでしょう。民主党の議員たちは覚悟を決めておいた方がいいと思います。
長谷川豊(Hasegawa Yutaka)