ソウル市中心部の光化門や市庁周辺などで14日に行われた労働団体や市民団体による「民衆総決起」デモでの暴力行為を収めた動画がユーチューブ(動画投稿サイト)に掲載され、大きな話題を呼んでいる。
動画には、デモ参加者が警察官に石を投げつけたり、鉄のはしごなどで機動隊バスを攻撃したりする様子が映っている。投稿2日後の16日午後の時点で視聴回数は約5万8000回を数え「公権力をばかにした揚げ句に打ちのめそうとするデモ隊の姿に衝撃を受けた」といったコメント800件余りが寄せられた。
この動画を投稿したのは、義務警察官(兵役の代わりに警察に勤務する警察官)を務めた20代の青年だ。彼は14日、ソウル中心部での暴力デモがピークに達した午後7時から約2時間にわたり、デモ隊に混じってその様子を撮影し、4分48秒の動画にまとめて投稿した。動画で、デモ隊は鉄のはしごや鉄パイプを繰り返し機動隊バスの窓ガラスにぶつけたり、警察官を狙ってスリングショット(パチンコ)で工業用ボルトを撃ち込んだりした。機動隊バスの上で盾を手に立っている警察官に向かい、歩道ブロックを叩き割った石を投げつけたり、バスを揺らして警察官らを落とそうとしたりする様子も映っている。数十人のデモ隊に一斉にバスを揺らされ、警察官たちがふらつく場面も見られた。
名門大学のロゴが入ったジャンパーを着た青年が「(火をつける)シンナーがありません」と言ったのに対し、ある40代の男性が「買ってくればいいだろう!」と叫び返すやりとりも収められていた。デモ隊はこの日、燃えた新聞紙をバスの中に投げ込むなどして放火しようとしたが、このやりとりから察するに偶発的な行動ではなかったようだ。
16日、この動画を撮影したAさんにインタビューを行った。彼は2007年から2年間、ソウルのある警察機動隊で義務警察官を務め、08年にソウル中心部で米国産牛肉輸入反対デモが起きた際も警察官として市民と対峙(たいじ)した。Aさんは「08年のデモのときも、義務警察官たちは数時間にわたり暴力的なデモ隊に鉄パイプで攻撃された。ついに耐え切れなくなり検挙命令が下り、一部の過激なデモ参加者だけを連行したにもかかわらず、インターネット上では『罪のないデモ隊を攻撃した暴力警察』などと罵倒された」と振り返った。