国連事務総長の訪朝計画 韓国政府関係者「知らない」

【ソウル聯合ニュース】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が今週中に北朝鮮・平壌を訪問するとの報道に対し、韓国政府関係者は16日、事前に韓国政府とのやりとりはなかったとして、慎重な反応を示した。

 政府当局者は「国連事務局が韓国政府に通知してきたことはない」と述べた。別の当局者は「知らない」とした上で、「韓国側の承認は必要ない」と話した。

 青瓦台(大統領府)関係者も潘氏の訪朝について「初めて聞く話」とした上で、「現在のところ申し上げることはない」と述べるにとどめた。

 韓国政府などのこのような雰囲気から、潘氏の訪朝は北朝鮮の非公式外交ルート「ニューヨーク・チャンネル」を通じた協議で合意したものとみられる。

 潘氏の訪朝が実現すれば金正恩(キム・ジョンウン)第1書記と会談する可能性が高い。このため政府内では朝鮮半島情勢に及ぼす影響を注視している。

 潘氏は今年5月、ソウル滞在中に北朝鮮の開城工業団地を訪問する予定だったが、直前に北朝鮮が訪朝許可を撤回したため取りやめとなった。このため北朝鮮側の背景に注目が集まっている。ある消息筋は「国連レベルで北の人権問題などが議論されており、イメージ改善の目的が最も大きい」との見方を示した。

 韓国国籍の潘氏は海外居住者のため、現地大使館で別途の訪朝申請が必要とされる。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース