「合法・非暴力集会を警察が過剰鎮圧」韓国最大野党がデモ隊擁護

ソウル・光化門「無法地帯7時間」
「利敵団体」判決の2団体も光化門で違法デモに加担

 14日に行われた「民衆総決起集会」が過激で暴力的な様相を呈してきた午後5時28分ごろ、最大野党の新政治民主連合は副報道官名義のコメントで「合法的で非暴力的な集会を警察が違法だとするなら断固として戦う」と宣言した。また、「我が党の議員たちは『市民保護官』を自任して民衆総決起大会に参加している」とも述べた。

 同党の李鐘杰(イ・ジョンゴル)院内代表は15日姜信明(カン・シンミョン)警察庁長に電話をかけ、デモ参加者の男性(68)が警察の放水砲に当たり重傷を負ったことに対して抗議した。男性が入院しているソウル大学病院を訪れた同党の文在寅(ムン・ジェイン)代表は記者らに「警察が最初から『違法集会』『過激な集会』と決めつけ、過剰鎮圧したことに対し責任を追及する」と述べた。警察を担当する国会安全行政委員会所属の鄭清来(チョン・チョンレ)、陳善美(チン・ソンミ)、林秀卿(イム・スギョン)、陳声準(チン・ソンジュン)議員は警察署に行き、違法デモだとして連行された人々に面会した。同党はデモ隊の違法暴力行為を批判するコメントは出していない。

 この日の集会は、「韓国進歩連帯」が今年1月から準備していたことが分かった。韓国進歩連帯は1月に招集された代表者会議で、今年の活動方針について「11月ごろ、労働者・農民・貧民が集結する大規模な民衆総決起大会を開催しよう」と決議していた。さらに9月には全国民主労働組合総連盟や全国農民会総連盟など53団体が「民衆総決起闘争本部」を結成した。これらは地域決起大会を経て同日、「大統領府に行こう」というスローガンのもと、総決起大会を開いた。

 韓国進歩連帯は、1990年代から反政府運動をけん引してきた「民主主義民族統一全国連合」が解散したのを受けて結成された左派団体だ。2008年の「狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)デモをはじめ、済州海軍基地反対運動や貨客船セウォル号沈没事故などで反政府運動を主導してきた。憲法裁判所が解散を決定した統合進歩党についても解散反対の先頭に立った。「闘争本部」に名を連ねている「民族自主平和統一中央会議」と「祖国統一汎民族連合南側本部」は裁判所で以前、利敵団体との判決を受けている。

キム・チュンリョン記者
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