将棋の指し手を、符号で表したものを「棋譜」(きふ)といいます。
まずは棋譜の読み方を理解できないと、将棋の解説本を見ても理解できません。
音楽に例えれば、「楽譜」が読めなくては楽器が弾けないようなものといえます。
【棋譜は数字で表す】
将棋盤のマス目は、9×9= 81マスあります。
タテの列を算用数字で右から123456789とし、ヨコの段は漢数字で上から一二三四五六七八九とします。
このタテとヨコの数字を組み合わせて、1つのマス目を表します。
盤の右上スミは「1一」、盤のちょうど真ん中は「5五」、左下スミは「9九」ということになります。
下の表のようになります。
マス目の読み方が練習できるFlashがあります。
【棋譜の読み方】
数字で表されたマス目と、駒の略称を組み合わせてあらゆる駒の動き方が分かるようになっています。
まずは、駒を並べたところです。
先手が、「▲7六歩」と指しました。
指し手が先手であることが分かるように、「▲」を付けています。
これは、7七にあった歩を7六へ進めたことを表しています。
今度は後手の番です。
△3四歩と指しました。
後手であることが分かるように「△」を付けています。
3三にあった歩を3四に動かしたわけです。
そして3手目、先手は▲2六歩と指しました。
上の図の続きから、もう少し指し手を進めてみます。
次に後手は△3二金、先手は▲2五歩そして△8八角成▲同銀△2二銀と進みました。
左の図の局面になっています。
「△8八角成」の「成」とは、その駒が「成った」ことを表します。
そして「▲同銀」とは、その一手前と同じマス目の駒を銀で取ったことを表します。
このように、棋譜を読む際には「マス目と駒の略称」以外の注意点があります。
【棋譜を読む際の注意点】
棋譜の読み方で特に注意が必要なところは、 同じ種類の駒が2つ以上1つのマス目に動ける場合です。
この局面から、次に先手は5八の地点に金を動かします。
しかし、5八には右の金も左の金も動くことができます。
先手は、右の金を動かしました。
下の図になります。
このように、1つのマス目に同じ種類の駒が動ける場合、この例だと右の金が動いたので「▲5八金右」と表します。
この例の「右」「左」のほかに、「直」(すぐ・真っ直ぐ上る)や「上」(あがる)「下」(さがる)「引」(ひく)「寄」(よる)、持駒を打つ場合の「打」(うつ)などもあります。
また、駒が成る場合は「成」(なり)ですが、成らない場合は「不成」(ならず)として区別します。
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