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大気全体の二酸化炭素濃度 初観測で上昇確認
11月17日 4時47分

地球全体の70キロ上空までの二酸化炭素の濃度が日本の人工衛星によって初めて観測され、濃度は毎年およそ2ppmずつ上昇していることが分かり、地球温暖化の進行を裏付ける新たな観測データとして注目されています。
データを観測したのは、平成21年に環境省や国立環境研究所などが打ち上げた観測衛星「いぶき」です。
二酸化炭素などの温室効果ガスは、これまで地上のおよそ260地点で観測されてきましたが、「いぶき」は上空から、およそ1万3000地点で地表から高度70キロまでの地球の大気全体の濃度を初めて観測しました。
それによりますと、地球全体の二酸化炭素の平均の濃度は、ことし7月におよそ398ppmで、毎年2ppmずつ上昇していることが分かりました。
このままでは来年6月にも400ppmに達する見通しで、国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネルが気温上昇を2度未満に抑えるために必要としている温室効果ガスの濃度の450ppmに近づきつつあることが裏付けられました。
環境省は、この結果を今月30日からパリで開かれる国連の温暖化会議、COP21で発表する予定で、「地上の観測点だけでなく、大気全体でも二酸化炭素濃度の上昇が裏付けられた。各国にもデータの活用を促していきたい」と話しています。

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