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腸の不調を根治せよ!しつこい下痢の“新”犯人
2011年12月14日放送
朝、電車での通勤途中に必ずトイレに降りたり、大事な会議中に急に便意に襲われたり・・・日常生活に重大な影響を与える慢性の下痢。全国でなんと960万人が悩んでいると言われています。
最近の研究で、これまでストレスが主な原因とされてきたこの慢性の下痢の新たな犯人が発見されました!どんなにストレス対策をしても治らない、そもそもストレスを取り除くことが難しい・・・そうやって治療をあきらめていたみなさんへの朗報です!
さらに、突如一日に10回以上もトイレに駆け込むようになってしまう謎の下痢の意外な原因もご紹介!
おなかがゆるくて困っている方みなさんにお届けします!
行列のできる○○!?
私自身は比較的おなかが強く、ほとんど下痢もしません。そこで、毎朝のように通勤途中にトイレに行く男性に密着取材させていただきました。
驚いたのが朝、駅のトイレには必ずと行っていいほど行列ができていること。
世の中に同じような悩みを持つ人が意外と多いことを実感しました。
そして、もしも自分が強烈な便意に襲われてトイレに駆け込んだとき、行列ですぐに入れなかったら・・・
その切迫感や絶望感が少しだけわかる気がしました。
人知れず毎朝下痢と闘っているみなさんに是非見ていただきたいと願って番組を制作しました。
ストレスが引き起こす過敏性腸症候群
慢性的な下痢に悩まされる人が病院で診察を受けると「過敏性腸症候群」という病気だと診断されることが多くあります。そして、その主な原因はストレスだと考えられてきました。
脳がストレスを受けると腸が過敏状態になります。すると少しの刺激でも痛みや不快感を感じてストレスになってしまいます。その状態が続くと今度は脳も過敏状態になり、ささいなこともストレスに感じるようになります。
そしてそのストレスがさらに腸を過敏させ・・・
「脳の過敏状態」と「腸の過敏状態」、この二つの状態が悪循環に陥り、病気が悪化してしまうのです。
ストレスに対する治療法や薬もありますが、思ったように治療効果が得られない人も・・・。
そこで、ストレスではない別の犯人が見つかったという朗報です!
ストレスではない“新”犯人とは!?
ストレス以外の過敏性腸症候群の原因とは何かを探るため、ある実験をしました。5人の男性の中から、内視鏡検査や問診をすることなく、誰が過敏性腸症候群かを見抜くことができるという専門家にご協力いただきました。
実験の結果、専門家は見事正解!実は、5人の男性が吐く「息」に秘密が隠されていました。息の中に含まれるメタンガスや水素ガスの割合が高い人は、過敏性腸症候群である確率が高いのです。そして、そのガスを作り出す原因こそが、今回新たに見つかった過敏性腸症候群の犯人なのです!
その犯人とは「腸内細菌」。でも、腸内細菌は誰もが持っています。一体何がきっかけで、下痢を引き起こしてしまうのでしょうか?
腸内細菌は普段大腸にいます。しかし、かぜでおなかを壊したり、食あたりでおなかを壊したりすることがきっかけで小腸にも住み着いてしまうことがあります。本来、小腸には腸内細菌がほとんどいません。小腸は腸内細菌を異物と見なし追い出そうと激しく運動。その結果、食べ物が未消化のまま大腸に達してしまい、下痢になるのです。
慢性的な下痢の原因は、腸内細菌が小腸で異常増殖したことも考えられるのです。
“新”犯人をやっつける!簡単対策法
慢性的な下痢で、腸内細菌が原因の場合は小腸に異常増殖した腸内細菌を撲滅するのが有効です。
海外の研究では抗生物質を投与すると症状が改善したという報告があり、医療現場でも処方されていますが、日本国内では保険適応ではありません(※抗生物質をむやみに服用すると重大な副作用が生じることがあります。くれぐれも自己判断で服用しないでください)。
そこで、手軽に実践できる対策法が腸内細菌を兵糧攻めにする方法です。
やり方は「今回のお役立ち情報」で!
ある日突然…謎の下痢の意外な原因
ある日突然、慢性的な下痢になってしまった二人の症例をご紹介します。
一人は、胸焼けの治療を続けていたところ、激しい下痢に教われました。もう一人は、高血圧と腰痛の治療をしていたら下痢になりました。
二人に共通する「ある原因」とは一体何でしょうか?
正解は「薬」。
ある種類の胸焼けの薬、高血圧の薬、鎮痛薬などを飲み続けたり、2種類以上を組み合わせて飲むと、薬を分解する酵素が足りなくなり、分解されないまま大腸に到達することがあります。
すると、大腸は薬の成分が有害であるかもしれないと考えて自らコラーゲンのバリアを作って吸収しないようにします。大腸は本来便の水分を吸収してくれる臓器なので、バリアができてしまうと水分の吸収まで妨げられ、下痢を引き起こすのです。
原因となる薬を同じような効果を持つ他の種類の薬に変えると症状が改善します(薬に関しては必ずかかりつけの医師に相談してください)。
どんな薬が慢性的な下痢を引き起こす可能性があるかは「今回のお役立ち情報」で!
今回のお役立ち情報
小腸の腸内細菌をやっつける!兵糧攻めの方法
- 食事を腹8分目にする
- 空腹時間を8時間以上確保する
例えば、深夜に食事をした場合は朝食を抜きます(症状が治るまでの一時的な対策です)。
空腹時間を長くすることで栄養分が小腸の腸内細菌に十分に行き渡らなくなり、数が減少すると考えられています。
慢性下痢を引き起こす可能性がある薬
胃薬・・・プロトンポンプ阻害薬
鎮痛薬・・・非ステロイド性抗炎症薬
高血圧の薬・・・カルシウムきっ抗薬
これらの薬を長期間服用したり、2種類以上を組み合わせて服用すると下痢を引き起こす可能性があります。同じような効果を持つ他の薬に変えると症状が改善しますが、薬に関してはかかりつけの医師に必ず相談してください。
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