「中国は一貫して拷問に反対している。米国は行動を正し、国際条約に真摯に従わなければならない」
漫才日本一を決めるフジテレビ番組《THE MANZAI 2014》が14日行われ、優勝者が決まった。しかし、笑いを取る話術は中国がはるか上を行く。冒頭の言葉は、米上院情報特別委員会が9日に公表した、CIA(中央情報局)によるテロ容疑者への過酷な尋問に関する調査報告書を受けた中国外務省報道官のコント、いやコメント。拷問を隠す中国が、公表した米国を非難する大胆不敵はボケかツッコミか。終わりまで深刻な顔で語り切る報道官氏の演技力が余計に笑いを誘うのは、漫才の基本テクニックに通じる。中国の鉄面皮にはツッコミどころ満載だが、常人はそんなにツラの皮が厚くない。小欄は国際人権団体の告発書(9月)を読み《ポップコーン》なる中国公安の隠語を知った。公安警察官が電気ショック警棒で非合法指定する気功集団のメンバーを殴ると、顔が裂けてポップコーンの様に見えるので、警官たちはそう言って揶揄するらしい。批判された警官はうそぶくやもしれない。「生きている人間の肉を削ぎ落とす《凌遅》、皮膚を剥ぎ取る《剥皮》など、中国王朝の伝統的刑罰を踏襲したに過ぎぬ」と。