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中国「独身の日」ネット通販サイトで大バーゲン
11月11日 19時18分

中国「独身の日」ネット通販サイトで大バーゲン
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中国では11月11日は、ここ数年、インターネットの通販サイトが大規模なバーゲンセールを行い、大勢の人が一斉に買い物を行う日として定着していて、中国経済の減速が鮮明になるなかでも好調なインターネット通販での消費の動向が注目されています。
中国では、11月11日は1が4つ並ぶことから「独身の日」と呼ばれていて、ここ数年は、インターネットの通販サイトが「自分へのプレゼントを買ってほしい」などと大規模なバーゲンセールを行い、若者を中心に大勢の人が一斉に買い物を行う日として定着しています。
ことしも多くのサイトがセールを行っていて、このうち、大手のアリババは、運営するサイトでの取引額が現地時間午前0時の開始から僅か12分余りで100億人民元を超えました。その後、現地時間の午後5時半の時点では、取引額は719億人民元、日本円でおよそ1兆3800億円を超えたとしていて、去年のこの日の取引額を大きく上回っています。
ことしは、「爆買い」などで知られる中国の人たちの消費を取り込もうと、日本企業をはじめ多くの外国企業も参加していて、上海市内ではスマートフォンで、早速、商品を購入する人の姿が見られました。
中国では、経済の減速が鮮明になるなかでもインターネット通販は売り上げが好調な伸びを維持していて、内需主導の経済へと構造改革を進めたい中国政府としても重視しているだけに、ことしの消費の動向が注目されています。

上海の若者たち「早速購入」

中国のインターネットのバーゲンセールでは、お目当ての商品がなくならないよう午前0時にセールが開始されたあと、すぐに商品を買う人が多く、上海市内でも11日朝、多くの若者たちが早速、商品を購入したと話していました。
このうち、出勤途中の若い女性は「服やシャンプーなど、いろいろな家庭用品を買いました。大金を使ってしまいましたが、やっぱり価格がいつもより安いとうれしくなります」と笑顔で話していました。また、別の20代の男性は「靴や服、生活用品などを買いました。私たちのような若者にとっては、お得に商品が買えるので便利です。安くなるのはよいことですが、荷物が届くまでの時間が半月くらいと長くなる可能性があるのは、少し残念です」などと話していました。

イベントで買い物気分盛り上げ

中国のネット通販最大手「アリババ」は「独身の日」のバーゲンセールを前に買い物の気分を高めてもらおうと、10日夜、北京市で、大物の人気歌手や俳優を集めた特別の音楽イベントを開き、その模様はテレビで全国に生中継されました。イベントでは、「あすはネットで買い物をしよう」などと歌う女性歌手もいて会場のムードを盛り上げていました。そして、カウントダウンが行われ、日付が11日になると、ネット上の取引額を示すモニター画面の数字がみるみる増えていきました。
そして、去年は取引額が100億人民元に達するのに開始から38分かかっていましたが、ことしは12分とおよそ3倍のスピードで達成し、会場からは歓声が上がっていました。

中国のインターネット通販の消費は

中国でインターネット通販を利用する人の数は、すでに3億人を超えているとされていて、若者を中心に取り引きは年々拡大しています。
中国政府によりますと、去年1年間のインターネット通販の売り上げは2兆7898億人民元(日本円でおよそ54兆円)に上っています。中国経済の減速が鮮明になるなかで、ことし1月から9月までの売り上げも2兆5914億人民元(日本円でおよそ50兆円)と、去年の同じ時期より36.2%増え、好調な伸びを維持しています。
こうした好調なインターネット通販の中でも、11月11日は取り引きが最も活発に行われる日と言われていて、通販サイトを運営する各社の商戦は年々激しくなっています。
最大手のアリババだけでも、運営するサイトの取引額は、去年は1日で571億人民元と日本円で1兆円を超えていて、ことしの取引額は、これをさらに上回る見通しです。
中国政府も、輸出や投資に頼る経済から内需主導の経済へと構造改革を進めるなかで、インターネット通販を通じた消費の拡大を重視していて、農村部へのインターネット関連のインフラ整備などを通じて普及を後押しするとしています。

「独身の日」とは

中国で11月11日は伝統的な記念日ではなく、ここ数年、中国語で「独身の日」という意味の「光棍節」と呼ばれるようになっています。
中国語で独身を意味する「光棍」の棍の字が棒を意味することから、日付に数字の1が並ぶ11月11日と結びつけられ、インターネットを通じて若者を中心に広まったという説が有力とされています。
一方、90年代に中国の大学で同じ寮の部屋に住んでいた4人の男子学生がどうすれば結婚できるかを話し合ったことから、中国で独身を象徴する数字の「1」が日付に4つ並ぶこの日が「独身の日」となったという説もあります。
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