8強入りを果たしたG大阪イレブン。歓喜の輪を作った【拡大】
まるでFW宇佐美をほうふつさせるドリブルに、青く染まった万博がわいた。1点リードの後半8分、MF阿部からのパスを自陣のセンターサークル付近で受けた倉田が、そのまま加速し、ゴールへ一直線。最後はDF2人をかわし、右足で左隅に決めた。
「まさかあそこから入ると思わなかったのでうれしかった。無我夢中でやったので身体が勝手に動いた」。
自身初というカウンターからの“独走”ゴールは、これまでの悔しさが詰まった一発だった。チームは10月31日のナビスコ杯決勝・鹿島戦(埼玉)、7日のJ1広島戦(万博)と無得点で連敗。リーグ戦では自力でのチャンピオンシップ(CS)進出が消滅。埼玉では鹿島の選手の歓喜を目の当たりにし、「相手の喜ぶ姿を見るのも飽き飽きした。とりあえず勝ちたい」とこぼした。昨年3冠もこのまま無冠に終わっては「これまで積み上げてきたことが無駄になる」という危機感もあった。ゴール後は「うっぷんを晴らせた」と喜んだ。