サムスン電子はこのほど、世界のモバイルAP(アプリケーション・プロセッサー)市場で最大手のクアルコムに対抗する新製品として、第2世代モバイルAP「エクシノス8オクタ」を発表した。銅製品はスマートフォンの頭脳であるAPと通信チップ(LTEモデム)を単一チップに統合した製品(ワンチップAP)だ。
これまでAPとLTEモデムを統合した高性能のワンチップAPはクアルコムが唯一生産してきた。クアルコムは世界のモバイルAP市場の3分の2を掌握し、独走している。それを独自のAPを採用しているアップル、中低価格APの台湾企業、聯発科技(メディアテック)が各10%のシェアで追う構図だ。
ワンチップAPを採用すると、APとLTEモデムを別々に使用する場合に比べ、部品が占める面積が小さくて済み、軽いスマートフォンを開発することができる上、コスト削減にもつながる。サムスン電子は2013年にもワンチップAPを発表したが、性能面でクアルコムとは競合できない中低価格製品だった。今回の高性能ワンチップAP開発成功で、クアルコムと本格的に競争できる体制を整えた格好だ。サムスン電子は新製品で作業の種類によって、8つのコアを必要な分だけ動作させ、電力を節約する技術を採用した。その結果、従来製品の「エクシノス7オクタ」に比べ、処理速度を30%高める一方で、消費電力を10%節減した。
サムスン電子がスマートフォン「ギャラクシーS6」に搭載したエクシノス7オクタは、世界で初めて14ナノメートル製造プロセスを採用したプレミアム製品だったが、モバイルAPのみの製品だった。
サムスン電子はエクシノス8オクタを来年初めに発売する新たな戦略スマートフォン「ギャラクシーS7」に採用し、他のメーカーにも供給する計画だ。サムスン電子システムLSI事業部のホン・ソッキュ常務は「エクシノス8オクタは最高の技術力を集約した製品だ。世界的なモバイル機器メーカーと協力を強化し、消費者により新しく革新的な経験を提供していきたい」と話した。
ただ、サムスン電子はクアルコム製チップを使用しなかったギャラクシーS6とは異なり、S7には同社製チップも一部使用する計画とされる。